「私の花。」を含む小説

蓮の花が美しく咲く小国・ロテュス王国。 貴族令嬢のリィシアは家出中で、地方の養老院に匿われながら老人の世話をしてる。 そんなリィシアには、不泣姫《なかずのひめ》という由来不明のあ…

　私はあなたのことが大好きだった。

　私はあなたのことが（本当は）大好きだった。

極端に空気の読めない落ちこぼれの花澄と、極端に合理的で歯に衣着せない物言いの凛。正反対の不器用な二人が狭い文芸部室で食べるのはドロップス。花澄の性格の理由とハッカ味のドロップが気…

イトコという言葉は、物心ついたときにはすでに知っていた。

　自他共に認める美少女である私──有栖川花蓮(ありすがわ　かれん)はある日、とある男子生徒に呼び出される。 　もしかしてまた告白かと思っていた私だったが、その男子生徒──桜田伊織…

　ある日の朝、私は幸せな風景を目撃した。

小さな彼と一緒に、私は花を持っていた。 あの子のところへいくための、花だった。 きまぐれ614。の合作小説「ドラゴン」より。 ドラゴンをテーマにした短編小説集から。

　桜が好きな少女――不動暁音は、散り際を見ることを嫌い、満開の時期を過ぎると並木道を避けるようになっていた。 　そんな彼女を気に掛ける剣耀流という少年は、強引に彼女を並木道へと連…

曇天の空の色も、自分の涙の色も、彼の瞳の色も、知らなかった。 藍色の花だけが、私の全てだった。

　いやね、姉御は最初の頃は「そのまま苗床にしても小さくて勿体無いから大きくしようと思っただけ」とか言ってましけど、絶対アレは最初から情が移ってましたって。 　あっし達って基本的に…

お参りする一人の少女と美男子達の恋愛ファンタジー小説。 現代か？それとも過去か？

クラスで地味子の地位を確立する私、木下花乃は代わり映えのしない日々に飽き飽きしていた。何か面白い事が起きないかと思っていると、私の家に狐の妖怪の晴が突然現れて、私の家に住むと言い…

父である私から、子である君へ。 君は強くなりなさい。 私は強くなれなかったから。 君は花を咲かせなさい。 私の花は枯れてしまったから。 君は自分を大切にしなさい。 私は自分を壊…