「なんだから」を含む小説

この手紙は読まないで下さい。なんのことかと分からないとは思います。ですが、これ以上はどうか読まないで欲しい。あなたの興味を惹くためにこのようなことを書いているわけではないのです。…

御影冬弥は幼い頃、父親に死の悪魔と生の天使の話を聞いた。 その話によると、人生で一度だけ生死の狭間で悪魔か天使に出会え、その人のそれまでの行いで生か死かが決まるのだと言う。 それ…

　夏休みの昼下がり、思い付きで始まった団地の中のかくれんぼ。 　無人のエレベーター。 　静まり返った長い廊下。 　ゆっくりと暮れかけて行く夏の中を次々に見つかって行く仲間たち。…

　その未来世界は二十世紀のようだった。 　人類は三度滅亡の危機に陥り、西暦も消え失せているというのに。以降二十世紀の水準を取り戻したが、経緯は判然としない。そして進歩は消え、技術…

「なんだ、お前。鎖で繋がれてるのかよ！　ひでぇな」 　洞窟の神殿に鎖で繋がれた子供は、愛情も温もりも知らずに育った。 子供が欲しかったのは、自分を抱き締めてくれる腕――誰も与えて…

今日もまた、いつも通りの一日。代わり映えのしない日々。いつかこんな日々に風穴が空いてくれたらいいな、なんてことを思いながら普通に朝起きて、学校へ行く日々。そんなある日、いつも通り…

やらなくちゃいけないことと、やりたいこと。 それが対立して、どちらも将来に繋がっていたら？ 夢が2つある青年の決意のお話。

　桜庭雫は不思議な能力を持つ。それは、自身の大切なものと引き換えに他者の願いを叶えることができる、というものだ。雫自身にはなんの意味もないその力を、雫は喜んで、躊躇いなく使ってし…

お調子者の田中が、ある日1つのスレを見つけてきた。“××駅のロータリーにある時計の真下で午前０時ちょうどにお辞儀をすると、違う世界に行けるらしい” その噂の調査に何故か行くことに…

夢の様な街に迷い込んだ俺は、果して俺とは一体如何なる存在なのかを探究する迷路に迷い込む。 それは『ボーン・アイデンティティ』的でもあり『攻殻機動隊』的でもありまた現実世界の俺たち…

ふと目が覚めると一面黄色と白が混ざったような色の砂だらけ。横には古いボロボロの布で肌を覆っているなんか暖かい人がいた。お家に帰るためその人ともに帰ることにした僕のお話。

学術って面白い？！ただの趣味で学問やってる権威でもなんでもない人の学問のエッセイ

＜探偵討議＞ 古くはモーリス・ルブランとコナン・ドイルの往復書簡に端を発するという、要するに一方が「謎」を出して、もう一方が探偵役となり、それを解くという（架空の）競技。 一…

あなたにとって平等とはなんですか？ 男女や種族と言った差別化を無視して生きていくことはできない。 心を削られた分相手に削り返すこれも平等の内には入ってしまう。 そんな種族を…

小さいながら業績優秀な企業の係長、海野に新人の斎藤が声を掛ける。なんでも相談があるとか。 大事な若手戦力の話を聞くうち、海野の脳裏に浮かぶのは懐かしさと、そして後悔。 その後悔は…

　裁判官になるために大学で法律の勉強に励んでいた青年が、中世風ファンタジー世界に転生した。 　裁判官として法廷に立ったり、現場で探偵の真似事をしたり、魔法を使ったりと多忙な日々を…

ふと気が付くと美少女になっていた主人公。なんやかんやありながら入学した学校で青春していると、転入生として正義漢溢れる幼馴染が主人公のまわりを騒がしくしていく。次第にそれは学校全体…

三つの単語にまつわる短編を書いていきます。三題噺といったところです。 小説の内容は、SF・ファンタジー・恋愛なんでもござれのチャンプルー。 単語は、ふと思いついたもの・友人から…

山尾駿斗は、創作者だった。少なくとも自分ではそう思っていた。思いたかった。 口だけで行動に移さず、他人を卑下することに精を出す毎日。そんなある日、幼なじみがプロクリエイターになっ…