「箱庭」を含む小説

おれたちは間違ってた。 でもそれは意識すれば直せたことじゃない。 おれたちは、生まれたことが間違ってた。 どこかにありそうな、他人事にはできない話。

　天界と魔界の間に位置する星、ヴィタリア。この星で頂点に君臨する白魔法使いの名家に生まれ、黒魔法使いとして生きる一人の少年がいた。───名をクロス。彼は己の居場所を得るため狭い…

ある夏の日、少年は鳥居の前で、氷菓を零す。 ――――これは死≒表と生≒裏を行き来する、双子の兄妹の物語。 夏休みの最後の三日間、双子の兄妹は、暑い青の時間を満喫するはずだった…

とある酒場に集う、二十人の能力者。彼等はある日、一人の少年と出会う。 それはパンドラの箱庭による、二十人と一人の聖戦の始まりだった。 「少年少女の仕組まれた惨劇」から暫くの世界…

※『恋愛レベル０の令嬢なのに、キスを求められて詰んでます』へ改題。ビーズログ文庫より発売中です。 伯爵家の一人娘で落ちこぼれ魔法使いのドリスは、部屋の外が苦手なひきこもり令嬢。…

何の意味のない人生って誰のためにあるのでしょう。 きっと意味のある者たちによって作られた物語。 舞台を演出する側と、脚本をなぞる人形側。 いつぞやまで続いていた幸せな関係は、科学…

　冬の地ネージュと夏の地バッシュ。 　死す者達の世界と、生き永らえる者達の世界に住む二人の少年が、外の世界へ飛び出す勇気を持った時、停滞していた物語が動き出す。 　――それは…

私が見つけたのは、色彩豊かな花があしらわれた美しい店構えの喫茶店だった。そこで出迎えてくれた女店員に、私はふと昔見た夢を思い出す。それは遠い昔に見た記憶。前世の欠片のような、来世…

そこそこの人間関係を保ってそこそこ平凡に生きてきた水瀬現(みなせうつつ)は、クラスメイトの天音黄泉(あまねよみ)が公園のトイレで自慰をしている様子を聞く。 いじめを受けている彼…

　木龍(ドラゴン)と、人間。 　かつて共に暮らしていた二つの種族は別たれ、人々は木龍から逃れるかたちで「箱庭」という都市で慎ましく暮らしていた。 　主人公のミルカは、その類まれ…

平和な小国で暮らす公爵令嬢リアは、こっそり独学で魔術を学んでいる。 魔術大国と武力大国に挟まれた自分の国を、守る力を手に入れるために。 だが、そんな彼女に周囲が望んでいるのは、三…

「その日」は特別だった。 後見人から許しを得て、マツリカは夏の盛りのある日、箱庭へと足を運ぶ。 奔放に伸びる花と緑、土があまい匂いをこぼす、賑やかしくもなつかしい、あの思い出の…

箱庭に囚われた人々と不思議な男のお話です。

いつか来る時、二人の姉妹は殺し合う。 平穏な日常を願う姉の桜花、奥底に仄暗く淡い感情を抱く妹の雪花。 ある日、二人は時間の止まったような空間に閉ざされて、目に見えず触れられない…

　ちくしょう。あの運転手絶対許さねぇ。 　身体中が痛い。 　痛みを堪えて絞り出した助けを求める声は、誰にも届かず冬の寒空に消えていった。 　倒れ伏した私の身体からは、見たこと…

医療ミステリーの短編です。 あまり出来は良くないですが良ければ是非読んでみてくださいね！

オリジナル処女作です。文才はありませんが、生暖かい目で見守ってください。メンタルはおとうふなので、評価、アドバイス等はオブラートに包んでいただけるとありがたいです。 ※この小…

あらゆる電波の届かない世間と隔離された圏外学校、圏ガクは絶対的な年功序列が存在する全寮制の底辺男子校。 唯我独尊な生徒会長が君臨し、時代錯誤な番長が統べる箱庭の泥臭い学園ラブコメ…

人を十分の一に縮小できる技術が発明された近未来。それを利用したアスレチックＲＰＧ「ミクロンダンジョン」が人気を呼んでいた。 ゲームエクスポに出展されていたミクロンダンジョンで起き…

気づくとそこは凶暴なモンスターがはびこる箱庭の中だった──。 統治神なるものが治めているアルティアでは管理者たちが自分が育て上げたモンスターとともに日々戦争をし、お互いを潰し合…