「届かない」を含む小説

目の見えない「僕」と、耳が聞こえない「君」。たとえ僕の声が君に届かなくても、僕は君が大好きです。

　冒険者都市『ミズガルド』――そこは爛れた欲望を抱く冒険者という名の馬鹿が集う街。 　不遇武器『斧』の呪いにより『永世銅級冒険者』の汚名を冠するルゼル・アクストもその一人。 …

あの子のことを想えば想うほど、胸がぎゅっと苦しくなる。 でも、なぜかあの子との距離が遠くなっていく。 手が届かないくらい遠くに行ってしまいそう。

　唄と舞踊が魔法となる地球。 「――誰かを助けられる誰かになりたい！」 　二年前に大規模魔道儀式中に発生した、突発災害に巻き込まれた穂月紗江は、重症を負い、魔道士として欠陥を…

ミッション系の幼稚園で働いている結祈子（ゆきこ）は、 受け持っている園児の一人を特に気に掛けていた。 医療ネグレクト児として対応を続けていた、薫子（かおるこ）だ。 しかし救いの手…

その声は誰にも届かない。 その想いは誰も理解することはない。 それでもいいなら叫べ。 叫べ叫べ叫べ叫べ叫べ叫べ叫べ。 声にならない声を。 伝わりはしない感情を。 心を、想いを、魂…

　幼少期からずっと両想いだが気持ちを伝えられていない明神　純(あかがみじゅん)と八色　小春(やくさこはる)、同じ高校に進んだ。2人とも明るく笑顔が絶えない日々、これからもずっと一…

　もはや最大の宗教となった科学の光に照らされ、人類があまねく繁栄した現代社会。 　しかし、一般の人々の目の届かぬ場所では、未だ光と闇の境界線が揺らいでいた。 　当然ながら、世界…

　夏休み初日。 　青年・神谷（かみや）妖一（よういち）は大掃除として自宅の倉庫の奥にしまわれてあった古びた箱を開けてしまう。 　その中には大量の【妖怪‐あやかし‐】が封じ込められ…

忘れ去られた片田舎に、冬になると人が集まる。 欲望、名声……各々の思惑を胸に集まる人々。失われた存在をもとめて、届かない手を伸ばしていく。

　 　神代翔（かみしろかける）には好きな子がいる。 　名は瀧宮澪（たきみやれい）。 　才色兼備、十全十美。高嶺の花。 　手の届かない瀧宮をそれでも好きになってしまった翔は、嫌が…

　宮本剛は、都内で働くごく普通の営業系サラリーマン。いわゆる社畜。 　タワーマンションの聖地・豊洲にあるオフィスへ通勤しながらも、自分の給料では絶対に買えない高級マンションたちを…

魔族と獣人が君臨する世界に突如現れた『新人類・キカイ』。圧倒的な力を振るって全人類の天敵となったキカイの手により、人類は滅亡の淵に立たされる。残された人類をキカイの手が届かない特…

三人の男の子と、三人の女の子。生まれたその日からずっと寄り添って生きてきた、同じ団地に住まう、六人の幼馴染達。小中学校を共に駆け抜け、さて高校生。 三年生になっても相変わらず色…

　赤のジャンルの魔女・ドロシー・ワーク。彼女は【先手必勝】の悪魔の呪いを受けていた。 　あらゆる敵を先手で攻撃さえすれば、絶命させることができる力——、ただしそれは、殺すか生かす…

巡礼の旅をしている神父は、行く先々でトラブルを解決していた。 そんな神父が訪れたとある町で、賊に困らされているという相談を受け、神父は神に祈りを捧げる。 神父と神父の起こす奇跡…

１９９９年、終末の年。 ノストラダムスが予言した恐怖の大王の降臨は果たされなかった。 だが代わりに、新たな神が降臨した。 神は”真神”と呼ばれ、世界の独裁国家並びに３大国に介入…

どうして人は美しいものに惹かれるのだろうか。 高校生の僕は文芸部の麗しき女性、城木瑠琉先輩に片思いをしていた。 だが、学校一の美女である彼女のことを好きなライバルは沢山いて、…

身体が鉱石化する奇病が蔓延する世界 あらゆる欲望が渦巻く芸術都市ラル・パブテスマも奇病に蝕まれていた 病の進行をおさえる薬は最下層でいきる花売りたちには届かない 花売りの館で今…

かつて人で大いに賑わった神社 今やここは廃れ、訪れる人も居なくて 祠の間の神様はえらく退屈をしていた。 使命に見放された孤独の神様 彼女の飽き飽きした毎日はある…