「自分らしさ 純文学」を含む小説

僕たちは、自分を何と呼べば良いのかも分からない曖昧な存在で、それでも、出会いたいと願う一人がいて、それなのに、出会ってしまえば臆病になって手放す始末だーーー 高校入学に合わせ…

裕福な地主の家に生まれた作曲家でピアニストのマックスは、生きることの意義をつかみかねていた。そんなある日、彼は猛吹雪のさなかに突然トンネルをくぐって異世界へと迷い込む。向こうの世…

生成AIが台頭し、その煽りを受ける形で苦境に立たされたフリーのイラストレーター・美和子。単価は下がる一方で、結婚を考えている彼氏の浩一との関係も停滞気味。そんな彼女のもとに恩師か…

【あらすじ(オチまでのネタバレあり、初見非推奨)】 　女子高生・栞は美容室に通っている。そこの美容師・夕陽さんに恋をしているからだ。栞は髪を切ってもらった後、夕陽さんに…

少し前まで生徒会長を努めていた主人公。 自分に期待するなんてばからしい。 そんなことを考えながら、今日もすました顔で登校する。 そこそこで良い。 一番にはなれないし、誰かのため…

　多良奈央子は、廊下でてんとう虫を救っていた千崎靖人に恋をする。 奈央子とは違い学年の人気者で、サッカー部に所属している靖人は知れば知るほど遠い存在に思えてしまう。 　ある日の放…

人生で初めて、一人でコンビニに来た。小さな箱の羅列は、綺麗に整えられたばかりだった。正しく並んだ彼らを一つずつ見つめて、彼らの個性も知らないまま吟味するフリをする。見知らぬ左手が…

その青年は泊まった先のホテルの部屋の鏡で自分の顔を見入る。 その表情から青年は自分の子どもの頃の自分と今の自分との差に葛藤し始める。

アサコは熟年離婚をした友人の元を訪れる。離婚を嘆く友人と共に夜のラーメン屋に行くことになり、アサコは萎縮する。夜のラーメン屋といえば男の人や若者が行くところとばかり思っていた。こ…

ホリーは秘書としてロンドンで忙しい毎日を送っていました。 素朴な少女時代を思い出すことも無く、せかせかと、せかせかと生きていました。 地味な自分とは違う、美しい友人のことを忘れる…

後藤葵はミニチュア作りが大好きな女子高生。 つらいときも、悲しいときも、ミニチュアを作っていれば、すべて忘れられる。 そんな葵のミニチュアが注目を集めて、人生が大きく動き出す。 …

カプセルを飲むだけで、「なりたい自分」に生まれ変われるようになった未来の日本。 カプセル内の腸内細菌が、欠点を全て矯正してくれる。 筋肉も、頭脳も、性格も、全て手に入る。それどこ…

KAC20248　お題『めがね』 めがねを踏んづけて壊してしまった人の話。ぼやけているにも関わらずあまりにも解像度の高い内容になってしまいました。 もしかすると、少しだけ今の自…

　老人が縁側に腰掛けて、人生を振り返る。 　振り返ると気づく。自分の人生の大部分が、いつも隣りにいたその人に彩られていたことに。

※一話完結。十人の色にまつわる物語。 ※【KAC2024】『色』参加作品。 ある日、春香に北条家との縁談話が持ち上がった。春香にとっては、にわかに降ってわいた玉の輿だ。母の真理子…

誰に何を言われても、どうにもならない。薄々分かる。 止められるのはきっと自分だけ。 ああ、なのに。なのに。 （少女と恋と拗らせと。病み系短編）

箱の中身を見せ合う男女の話。 自分は考察のしやすさをモットーに純文学を書いています。純文学に慣れていない方もぜひご賞味ください！

頑張ってないからじゃない。 頑張る方向がわからない、それだけかもしれない。

キタニタツヤさんの『悪夢』を題材に書いてみました。 自分がこの曲を聞いていて感じたことが少しでも他の方にも伝わってくれるといいなと思います。

小説を書くことに人生をかけている荻山洋は、ある日、大学時代の知り合いが記した、自作の同人誌を酷評する文面を受け取った。無論、落ち込みもしたし憤りもしたのであるが、親友の鹿野との作…