「どこが？」を含む小説

日光にあるテーマパーク、「日光異世界村」。開園当初はそれなりに盛り上がったが、近年は閑古鳥が鳴く状態である。創立者の孫娘、海星天は、祖父が愛した異世界村を再建すべく、一人の青年…

＜あらすじ＞ 王都ヴェネツィアの守護職に着任したフェルディナント。治安の悪化する城下町を巡回し、何とか平穏を取り戻そうと奔走を続ける一方、城下の外れの教会で絵を描くネーリと親交を…

僕の元に届いた『非通知設定』の留守番電話。 電話の相手は疲れた初老の男。 日に日に弱々しく、しかし切実になっていくその男の声を、僕はどこか優越感を持って見下ろしていた 。

　詳細は省くが、とにかく魔王様が死んだことでこの物語は始まる。 　光の軍団から逃げ回り、山奥の領地に命からがら逃げ帰った魔王国の代官は、生き残るために必死の悪足掻きを試みる。 　…

　仙人である尚無鏡(シャン・ウージン)は、嘗て晄導仙華(こうどうせんか)と呼ばれ民から信仰されていた。剣術に秀で、人々を光ある方へ導いていた。しかし彼女は仙人の住まう仙界の禁忌を…

　僕には、君が今どこにいて、何をしているか、知る方法も、権利もない。 　僕と君の関係は、名前をつけられるようなものではなかったと思う。 「――爽太！」 　満月をみるたびに、僕を呼…

裕人と莉絵はつましい暮らしをしながら子供を待ちわびる日々だが、三年経っても授かることはなかった。 彼の母からの遠回しの催促に神経をすり減らし、どこか人ごとに構える裕人に莉絵は不信…

通勤中、肛門が理性を裏切る朝がある。 どこまで耐える？ どこで諦める？ 社会人の誰もが共感する、あの朝の焦燥と祈りを、冷静な筆致で描いた40分間のドキュメント。 笑いながら、なぜ…

『君は君のしたいように生きてほしい。どこに行ってもいいし、何をしても自由だ』 クミン領サンディア島で主人を看取った白き招来獣は、その墓標に花を手向ける日々を過ごしていた。 主の…

昭和の片隅に佇む小さな町。人々の暮らしはどこか懐かしく、時間はゆっくりと流れていた。主人公の千景（ちかげ）は、小学生のころから大切にしてきたビー玉を手に、毎日町を歩いている。光を…

記憶喪失の少女×エリート監査官バディが送る、サイバーパンクＳＦミステリー！ 　機械の腕を持つ少女・イーリンは退去期限の迫る人工島・東島（イーストランド）で暮らしている。しか…

自動車ディーラー、その裏側とは。 不定期連載中、気が向いたら追加エピソードをたまに書きます。 １話完結ですのでどこから読んでも大丈夫です。

静けさは、買うものだ。満員電車、カフェ、待合室、フードコート——どこにいても誰かの声が公共財を買い占める。三好（46）の頭の中で「心のツッコミ専属ラジオ」が勝手にオンになり、第一…

仕事を辞めて祝杯をあげていたら突然ダンジョンに関する知識が頭に流し込まれ、世界中の人間がどこからでもダンジョンに入れるようになった事を知った。 退職金があるからしばらく働かずに暮…

【カクヨム公式アカウントより☆を頂いた作品です】 通学途中でよく利用するコンビニ。そこにはある気になってしまう男性がいた。毎週、顔を見るけど話しかけることができないことにモヤモ…

クリスマス・イヴの夜。 木原命は、三年付き合っている恋人・御堂樹とホテルの部屋で過ごしていた。 しかし、樹はなぜかいつも決定的な瞬間になると、優しく距離を取る。 理由…

侯爵令嬢リザリアは、化粧が濃かった。しかもドレスが結構エグい。本人は「モード系」だと信じているが、周りから見るとどう見ても痛いゴスロリだ。性格もかなりキツくて、思ったことは秒でズ…

そのノートに愚痴を書くと、どこかの誰かから返事が届く。 顔も知らない。けれど温かい。 一生をかけて育んだ絆と、涙の別れ。 感動のラストに待ち受けていたのは 「インク壺…

　「ね、どうしてこんな雨の中で歌っているの？」 　そうやって問われたのは、他に誰もいない橋の上。 　 　ずぶ濡れでギターを持った僕は、さっきまで歌っていた姿勢のまま固まって。 …

【お題で執筆!! 短編創作フェス（お題：骨）　参加作品です】 鳥籠の鳥を、逃がしてしまったことがある。 突然の王位簒奪者に父である国王を奪われ、弟たちも殺された姫君。彼女を生…