「不条理？ 短編」を含む小説

果物ファーストの八百屋と珈琲ファーストの喫茶店とパーマネントファーストの美容院が立ち並ぶショップファーストの商店街。 人間の数だけ、お店の数だけ「ファースト」はある。 「お客様は…

この世の中は手数料でできている。 何から何までチャージする男、手間亮の全手口がついに明かされる！

新語・流行語大賞の候補語すべてを本文中に使用するという、きわめて不純な動機でのみ書かれたフィクション。

現実と虚構のはざまで

次第に体の自由が失われていく。 歩くことも笑うことも声を出すことも、彼にはもうできない。 でも、あたしを愛してくれることは、まだできる。 眠りにつくその瞬間まで、彼はきっと愛し…

柿を食えば鐘が鳴るのは単なる偶然なのか、はたまた運命の必然なのか。 それを必然であると固く信じた男が企てた、誰も得しない陰謀と想定外の結末あるいは顛末とは……!?

「言葉の盛り土」こと二度手間倍増方式で書かれた、虚無感踊る無意味短篇小説。

RPG陰の立役者をクローズアップ現代。 通りがかりの勇者にヒントを伝えるためだけに生きる男、それがヒント爺。 しかし勇者って奴は、いつだってヒント爺に冷たくて。

来月、僕は猫と結婚する。 海の見える丘に建つ、角砂糖のように真っ白で美しい教会で式を挙げる。 宝石商の僕が出会った、言葉を話す美しい猫。 青い不思議な瞳を持つ彼女は、前世の記憶…

なんだか理不尽だなと思うこと。大したことじゃないんだけど、どうも不条理だと思うこと。 全部覆すことができるなら。 作者のお遊び第二弾。あらゆる概念や人の立場を引っくり返す力を手…

ホームセンターから怪しくポケットを膨らませて登場するフランス人シラーヌ・ゾンゼーヌ。そこに立ちはだかるのは美しすぎる難敵・東海林メアリーと刑事・根掘葉掘彦。 何事にもすっとぼけ…

自分の体から、自分の意識が抜け出るような体験……体外離脱体験。 この感覚を味わったことがある人は、意外と多いのかもしれません。 でも、もし意識が体から抜け出して、元に戻れなかった…

日曜の夜、ヘルパーのぼくのもとに入った電話。 「肺炎だって。誤嚥性肺炎」 大好きだった利用者さんと、もうすぐ会えなくなる。 覚悟をしておかないといけない。 体が不自由な利用…

妻が魚を産んだ。小魚の名前はジョージ。 これは僕と妻と、魚の子の物語。

　ある「物」を起点として始まる、1話完結、語り口調の物語です。 　現代の妖しく歪んだ世界を描いていきたい、と思っています。 　週1回は更新したいと思っていますが、具体的にどうす…

2000文字は、4分程度で読めます。 もちろん、あの大先生に挑戦しよう などという大それたことは申しません。 が、短い時間で読み切ってしまうような ショートショートを書いてみ…

一年ぶりに会った彼女はスイカになっていた。 「見て見て、ゆーくん。私、美味しそうでしょ？」 緑色に輝く彼女の姿を見て、僕は自分の間違いを思い知らされた。 人は、なろうと思えば何に…

行政A.I.は過労働環境緩和のため、『不勤労感謝の日』を制定した。それは決して働いてはいけない日。 ── 働いたら負けだ。

久城鉄夫はどこにでもいる土方の作業員。満足に家賃も払えないアパート暮らしで、大家に頭を下げる毎日だ。 そんなある日、彼の元に一人の役人が来てこう言った。 「犯罪管理課は１４００…