概要
妻が魚を産んだ。嘘じゃない、本当だ。
妻が魚を産んだ。小魚の名前はジョージ。
これは僕と妻と、魚の子の物語。
これは僕と妻と、魚の子の物語。
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!確かな文章力で綴られる、あり得ないのに生々しい不条理小説
「妻が魚を出産する」という意味不明過ぎる始まりから綴られる不条理小説です。既に他のレビュアーさんが言及していますが「朝起きたら虫になっていた」という不条理小説「変身」で有名なフランツ・カフカを思い起こさせます。
この手の不条理小説を不条理小説として成立させるには高い筆力が必要で、ネタ一発で勝負しようとすると笑えないシュールギャグが出来上がって終了します。「人間が魚を出産すると面白い」だけでは作品にならないのです。しかし本作の作者様は確かな文章力でそれを乗り越えており、現実では絶対にあり得ない世界観に不可思議な生々しさを与えることに成功しています。カクヨムには珍しい、土台のしっかりした文…続きを読む