「幸福とは 短編」を含む小説

竜の目には、妻の日々は幸福であるように見えた。妻はいつでも美しく笑っていた。 それなのに、今はもう動かない。 大地とともに生まれた竜とヒトの娘の、切なくてどうしようもない恋の顛…

倫理的に問題があるとして禁止された、とある施術をモデルにした短編。人は幸せを感じ続けることが至高なのだろうか。それとも死してなお自由であることを願うのか。

高森咲は魔女に出会ったことがある。 その時貰ったキャンディ――あの恍惚な味を、彼女は忘れていってしまう。 時は経ち、すっかり大人になった彼女の前に、かつての魔女が現れて………

脳の機能停止が間近の深水伸吾は、今までの人生を回顧する。それは、自分の希望が次々と叶った幸福なものだった。しかし、その思い出は、次第におぼろげになってくる。それこそが、この思い出…

哲学小説というテーマは高校の頃から書いてみたいと思っていたのです。今回は半ば会話劇みたいにしてみました。

一話完結型の短編集です！ 『幸せ』をコンセプトに書いています。 是非コメントなどで皆さんの幸せエピソードを聞かせてください！

みんな近くに住んで平和に暮らせば色々な無駄が無くなる。そうすることがエネルギー、食糧が完全に足りなくなる将来の人類を救う唯一の方法だ。だが、それには切り捨てられる人も必要だ。

一作品ごと完結の短編小説集 『憂鬱な女』 何処にでもいそうな主婦は靄がかった毎日に嫌気がさして意を決して小さな冒険に出る、そこで起こったトラブルによって思いもよらない状態に陥…

シエル・メイヤーズは没落した貴族の令嬢である。 シエルは天性のピアニストであり、そのピアノの音色を聴いた者は誰もが心を奪われた。 しかし、家計のため、政治のためにピアノを弾き続け…

幸福しかない世界で生きる男は自分の恵まれた境遇にぼんやりとした不満を抱いていた。幸福が故に不幸を求める男は、やがてーー

　── ×県某市、30代会社員女性が行方不明。 　会社より帰宅途中に突如、失踪。 　女性には目立った人間関係のトラブルもなく、事件性はないと判断した警察は、その不可解な失踪を本人…

そこは、楽園だ。そこには、平和以外に何もなかった。

生贄の少女、香月は逃亡を図るが神の怒りを買い、呪いを受ける。それは、魂を廻らせ、何度も生まれ変わっては生贄となる死よりも重いものだった。 三〇〇年後、彼女は琳香月として生まれ変わ…

不幸症を患った男は救われるために笛を吹く。 【Twitter企画タグ：#四題茶会】 お題 ・ブルー ・不幸症 ・嘘 ・笛の音が鳴る ※この作品はTwitter(@ojitw)・カ…

男は空腹を嘆いていた。そして、最も簡易的な方法で腹を満たす事にした。

「D.E.A.D」――「死後デジタル労働」。 全ての人類が、死後に労働を課される未来。AfterD.E.A.Dの世界。死後の労働は、四大義務の一つとして憲法に定められていた。全て…

男が迷い込んだ小さな村。 そこに住む人々は、容姿・性別・性格・思想・生き方など、何もかもが同じだった。 同じ人間である彼らの間に争いや格差という概念は無く、平穏な毎日を送っている…

片想いの相手が原因の事故によって入院した。彼には恋人がいるけど、病室にいるときは自分の事だけを見てくれる。 束の間の幸福をじっくり味わう、病み系片重い短編小説。 全3話 ＊…

綾は久しぶりの瑞樹とのデートを楽しみにしていた。 そのためか、待ち合わせ場所に二十分前に着いてしまう。 「はやくつきすぎちゃったなぁ...。」 そう呟いていると―――。