「たび」を含む小説

「おろしの季節だねぇ」 　寒風に吹かれながら、おばあちゃんは思い出したように告げた。 　そうして私は、今晩の料理を鍋に決めた。 　一時的に退院した、一日限りの夕食。最後の晩餐なん…

［第9回カクヨムWeb小説コンテスト 中間選考突破作品］ 【★150＆PV20000感謝！】 ――どんなに強くても、弟はお姉ちゃんには敵わないのだ 世界最強の魔王ゾールは、…

大学受験に失敗した本条桃花は、家出した先で素敵なカフェに出会った。勉強することに疲れ果てていた彼女はマスターの勧めで働き始める事になるが、手伝いすらまともにしたことの無い「お嬢様…

　私はこの小さな病室や、陰鬱にだまり込む時計の音や、何よりもしっかりと絡めとる病の存在に慣れてしまった。 　目を覚ますたびに、常に同じ天井と、私の抜け殻のような体が私を待っている…

夜が来るたびに後悔を繰り返した。（※重複投稿しています）仲仁へび

僕の住む村には冬になって来るたびにやって来る少女が居た。 彼女は赤い槍を持っていて、村の人間とは何かが違っていた。 これは、ある二人の馴れ初めの物語。 全四話構成。

俺は貧乏だ。かっこよくて高給な兵士になるため伝手を頼り見習い中、超絶美少年に声をかけられた。 「その真っ黒な髪と瞳。魔力がたっぷりあるはずだ」 以前は期待を寄せられてはいたの…

私の病名は10万人に10人程度と言われる髄膜種（脳腫瘍）。その9割が良性なのに、その２～３％の悪性になってしまった。もっといいものになりたかった！！ 石油王の旦那様を引き当てると…

中堅配信者のこおりちゃん。 それなりに腕は立つし、人好きのする性格も◎。 そんなスペックから、彼女は人気のダンジョン探索者だった。 ある日、彼女は探索中に下手を打ち、瀕死の重症…

「こがね月夜に雪と散らん、桜と降らん」の夏季番外編。 読み方:もゆるまひるにようとゆらん 時間軸的には上作品の８話の１ヵ月後。 ヨシツネの話他、KRE鎌倉支部臨時バイト面々のそれ…

　妊活のため仕事を辞め、自宅でイラストレーターの仕事を始めた美里は、ある検査に『要精密検査』の判定がでた。それを結婚７年目の夫の武尊に相談するも取り入ってくれず――。 「ほらっ…

※お食事時はお控えください ある日俺は孤独な戦いを強いられていた。 とある個室で腹の中に居座る強固な敵を排出せんと踏ん張っていたのだ。 いつになく苦しい戦いだった。 すさまじい…

　女と別れる度に家具を買った。 　学校からの卒業、友人との絶交、そして恋人との破局。別れとは様々な形と結果を伴う。しかしながらニュアンスにはどことなく寂しさを孕んでいる。僕は別れ…

注：この物語は、こちらでも読めますが、著者である私が制作したサイト(https://machibito.app)においても、ご覧いただけます。そちらの方が画像や文章があるため、物…

高校に入学してからというもの、シオリは図書室に入り浸っていた。 だから、居合わせてしまったのは必然で、巻き込まれてしまったのは好奇心とちょっとした善意。 図書室の奥まった場所で…

3万㎢の面積を誇る雄大な大地、ユテア大陸。 その全土を支配するトマーク王国は、幾度も滅亡の危機に曝されてきた。 魔王、未知のモンスター、盗賊団……。 脅威の形はそれぞれだが危…

聖女ルナリーが旅から戻ると、王都は魔女の瘴気で蔓延していた。 国を魔女から取り戻そうと奮闘するも、護衛騎士の二人が死んでしまう。 ルナリーは聖女の力を使って命を削り、時間を巻き…

　鋼鉄のセーラー服が世界を炎で彩り、焔に揺れるスカートの下で眩しき純白が恥ずかしそうに顔を出した。 　―――それは神秘のエトワール。 　ウィッチでエッチなウィザードリィ。 　魔…

『お前に託す』 　親友、赤道勇陽が消えて半年。心野友夏の元に突然送られてきたのは、ゲーム機とただ一言だけ書かれたメモ。 　勇陽の手がかりを見つけるため、VRバトルロワイヤルゲー…

幼少期からいじめを受けていた高校一年生の夢明（ゆめ）高校でもいじめを受けていると同じクラスの陽奈（ひな）が現れ、陽奈と会うたびに仲良くなったが陽奈が他校へ転校することが決まり、二…