「純文学かな？」を含む小説

夜の浜辺。海の家。そこで暮らすおれたち、数人の男女。 聞こえてくるのは風の音、波の音、おれたちのうちの誰かの嬌声、そしてニワトリの声。 それしか聞こえない。 終末の世界。いったい…

　妄想力がたくましすぎるためか、文体に恋をする。やっぱり健全に恋愛ができないと性癖が歪むんだろう。ディスプレイに映る活字から声が聞こえる。昔ネット上で恋愛のまねごとをしていたのが…

【私は村のことを考えて行動している。それが自分の役目だと信じているし、その役目を与えられたことを心から感謝している。おばあちゃんに洗脳されているだけだと言う大人もいるけれど、じゃ…

落ち込む主人公が更に深く落ちていく話。

カレンは天国の大天使、ミカエルから地上に派遣された天使である。 「吾がエンジェル、カレンよ。お前は栃木県宇都宮市に赴き、悩める宇都宮の子羊たちを救うがよい」 「はいミカエル様、仰…

　軍人として招集された瀬野通成（せの　みちなり）は帰還後、戦死した友人の遺品を遺族へ届けるため利用した山道で盗難に遭い、間一髪のところで少女に助けられる。その少女は、銀髪と赤い瞳…

神がひとつだけ願いをかなえてくれる。 その時、あなたは何を望む？ この作品の主人公が願うのは「ダッチワイフを人間にして欲しい」 しかし、人間になったダッチワイフは主人公を殴りつ…

クロード・モネの「死に床のカミーユ」を話してくれた彼について。 命日に近くになったので書いてみました。

　海沿いの街、梶栗郷にひっそりと佇むファッションホテル『ピシナム』は、２０１９年２月にその歴史に終止符を打った。 　ホテルマンとして働いていた青年の磯辺は、ライターの秋山千鶴か…

【「両親が、決して僕に見せなかった兄の最期の姿が、スーパーの食肉売り場には常に並んでいるんです。あれらは食材で、食べ物で、焼いたり煮たりして食べるもので、それは当たり前のことで、…

神様に愛されたゆえ、港町を浮浪する忌み子の少女・ぼたん。『神様に魅入られたから恋愛ができない』と語る彼女は現世に執着がなく、しかし、最期に一度だけでいいから恋愛がしたいと願ってい…

中学三年生の中務明日夢は、ふとした切っ掛けから美しい年上の女性と知り合う。レトロな雰囲気の彼女の家で過ごす優しい時間。けれど彼女には悲しい秘密があった。 ラジオドラマ風です。中…

定年退職した旅行好きの夫。彼は、実際にその場所に行ったような体験ができるシミュレーターができたので行ってみようと主人公を誘う。 歳を重ねた夫婦がふたりで『旅行』を楽しむ短編です。…

恋愛に悩む夫婦や恋人たちに、恋愛経験豊富な老人たちがアドバイスをする『シルバー恋愛センター』　その中に北大路という、元ヤクザのカウンセラーがいた。 その北大路に川村明美という高校…

タコ八とタコ壺の親父は捕らえられ、水槽に入れられる。そこで待ち受けるものとは……。

よくわからない話、不思議な話、詩が好きな人におすすめしたいです。

KAC20247。『色』。 いろは歌の二次創作です。たぶん。

赤の女王に首をはねられる……前に夢から醒めて良かった。 絶妙なタイミングで起こされた。あれは僥倖だった、とアリスは思う。 起こしてくれた姉ちゃんに感謝だ。 ちなみに「僥倖」とは、…

バディーが失った警察官の男。彼は土砂降りの墓地でバディーの墓標を前にただ立ち尽くす。

齋藤の視界には透明の三日月が現れる。これは頭痛と吐き気の前兆だった。そんな彼は齋藤と同じく母親を亡くした幼なじみの「金原」と再会する──。 生と死をめぐる物語。