これはエッセイなのですね。拝読しているうちに悲しみと、あらゆる創作活動をしている人間の性分について考えさせられました。
私自身、自分の中でわき上がったものや記憶を文章として残しておきたくなる事があります。
なぜそうするのかと問われたら、その瞬間を切り取って残しておきたくなったから……あとで読み返すことはあまりしません。書き終えて満足するのです。
きっと私も、夫を亡くしたら小説を書くと思います。(以前何かのあとがきに、そのような事を書いた記憶があります)
作者さまと同じように、そんな小説は遠い未来であって欲しいです。……でも、心のどこかで、自分の心が強く揺さぶられるような出来事や経験を待ち望んでいるような自分がいます。
自分が死んでいく様子も、あわよくば文字に残したいと思っています。