「短編」を含む小説

　朝起きたら、額に妙な跡が付いていた。 　後輩は「なにかの足跡じゃないですか？」というが、足跡のサイズからして体長およそ10㎝前後の直立二足歩行型の生物ということになる。 　そ…

柚原透流（ゆずはら とおる）は、礼月高校の二年生だ。 彼の通う高校には、「礼月の雪姫」という通り名を持つ一年生の美少女・白花琴莉（しらはな ことり）がいる。 二人の間には、と…

殺風景な部屋に異様な空気が漂っている。原因は言うまでもない、部屋を二つに分けるように設置されている『鉄格子』だ。 俺は椅子に座ってテーブルの上で手を組んだ。 ガチャ…

「おねがいティーチャーって知ってる？」 その一言で、僕の人生の座標は狂った。 2002年。まだネットが“危険”と呼ばれていた時代。 僕はWinMXを通して、誰も知らない“裏の世…

戸森遼一が目を覚ませば、中学二年の頃にタイムリープしていた。すると、幼馴染の折原茜が部屋に入って来て、自分を起こしに来てくれたではないか。中学生の頃の彼女を見て、彼は自分があまり…

カクヨムコン。新規で作品をアップすると100リワード貰えるということで、バリバリコメディテイストの超問題作（処女作）をシリアステイストで書き直してみました。話の内容、設定などは処…

俺たちは、学園非公認・告白調停機関。 仕事はひとつ。こじれた恋を、清算じゃなく「マシな終わり方」に着地させることだ。 「好きです」「ごめんなさい」――その一言のあとで、人は簡単…

【のちに中華を平定する王と丞相，禁断のBL純文学】王がそれでも韓非を望むなら，むしろ自分が命を落とすことになるだろうーーそう分かっていても止められなかった。情も欲も人間の悪として…

貞観二十二年。唐の都長安に、あるスキャンダルが巻き起こった。 皇女・高陽（こうよう）と学僧・辯機（べんき）の不倫疑惑である。 高陽は人妻。辯機は禁欲を守るべき僧侶。 辯機は皇帝の…

ダークミステリー短編作品です。 僕の心理を描写することによって、殺人なのか、事故なのか、自殺なのか。あいまいな物語がはじまります。 ※本作品は完全なフィクションです。実在の人…

絶望に苛まれる現代に降臨したＡＩの神モルフェウス。完璧な物語を創造する力と引き換えに、全知全能の神は若き新人作家、結城の自我を奪っていく。 名声と引き換えにすべてを失いつつある…

【書籍３巻発売中 】主人公ハクが前世ではできなかった、のんびりガーデニングをしています。面倒なヒロインは一切出ません。５歳児のハクが優しい家族に見守られて、可愛い小人精霊さんたち…

首吊りロープが空から垂れるこの街には、景観を守るために〈首を吊った人を降ろす仕事〉が存在する。 学歴も、資格も、技術もいらない手取り40万円の仕事だ。 楽ではないが、先輩の〈後藤…

陰キャで負け犬な高校生、虎馬は平凡な日常と敵の見えない世界への怒りだけを武器に、放課後の空き教室とライブハウスでラップを吐き出す日々を送っていた。 彼にとって、ラップとは孤独な自…

教室の隅で光を消す陰キャJKの那須灯。彼女の生きがいは、ただ一つ、推し絵師のSNSだった。その最愛の通知音が、ある日、隣席の影の薄い女子から鳴り響く。

「僕に足りなかったのは、全身での表現力だったんですね」 狂気の理論は完結し、ノムラは解放される。 しかし、解放は必ずしも幸福とは限らない。 食レポが紡ぎだす、知的サスペンスホ…

　母を亡くし、一人寂しく生活していた少年。ある日、唐突な心筋梗塞が彼を襲う。激しい胸の苦しみに耐えながら、母との思い出を噛みしめる彼。人生をあきらめかけたその時、一人の女性が目の…

みなさんは、近況ノートをどのように活用されているだろう。 自作の宣伝であったり、更新頻度のお知らせ。コンテストの当落報告などが多いように思う。 かくいう私も、自作の宣伝がほとんど…

「ふざけんな！ 俺の小説がテンプレ悪役令嬢に負けるか！」 ランキング562位の箸にも棒にも引っかからない自称作家・月影諒太。 渾身の自信作『魔王学園の（中略）美少女オンリー（後…

『ウェーイ！！　オタク君、見てる～～？？』 「なん……だよ……これ」 　　差出人不明の動画越しに俺―――花井周次郎（はない　しゅうじろう）は、幼馴染兼彼女の北海ミヒロ（きたう…