「古事記・日本書紀」を含む小説

藤元鏡子は、長く続けた仕事を失い、ようやく住み込みの家政婦の仕事を見つける。 その屋敷は山深い場所にあり、不気味な場所だった。そしてそこで鏡子は女主人によって唐突に殺され、冥界に…

アラサーにして月休2日制のダーク企業に就職した”僕”はある日、「御朱印をぜんぶ集めると、極楽浄土へ生まれ変わることができる」という情報をキャッチ。「それって異世界転生じゃん！」と…

大和朝廷が未だ支配権を確立していない東国。 海沿いに征討を進める東征軍は、関東平野の北部へと進出する。 平野部の北限である常陸国を舞台に、征討に抗い後に正史である日本書紀に、「一…

これはまだ神々が地上で暮らしていた時代のお話。 茨木童子は黎明の鬼である。 神々の中にあってただ一人頭に角が生えたその姿はまさに異形。 神々に容姿や存在を蔑まれる中、ずっと味…

亡くなった祖父から翡翠の石を預かった、高校生・南方健（みなかたたける）。 その石の不思議な妖力によって、彼は現代ではない大昔の日本に飛ばされてしまう。 そこは翡翠を司り呪術を操…

御岳山に伝わる「お犬さま」の伝承を、現代風に解釈＆小説にしてみました。

多くの人達が薄々と違和感を感じつつも、受け継がれてきた神話解釈と袂を分かつ独自の解説をします。 ※残念だとか、詮らないと否定的に感じる人が多いかも知れません。

駿太が祖母の死後引き継いだのは、古い祠への【お供え】だった

日本人なら誰でも知っているヤマタノオロチのお話。 伝説の裏側には隠された真実がある。 寂れた路地裏の安酒場。出会えば語る酒呑み二人。 語るは歴史か伝説か。はたまた眉唾、与太話。…

今年は『日本書紀』成立から1300年目の年。それに関わる四方山話をオムニバスで紹介する。

今年は『日本書紀』成立から1300年目の年。それに関わる四方山話をオムニバスで紹介する。

とある女神が、稗田阿礼に語る。 誰も知らない、もう存在しないある神様の物語。 最初の悲劇から、人類の夜明けまで。 人間の始祖が歩むさだめ。 すべては私達の記憶の中に。 「夜明…

出雲大社の縁結びの神さまとして知られる大国主命。オオクニヌシさまがまだ人の世の王だった頃、異国の美しい女王・奴奈川姫と恋に落ちた…。古代日本を拓いた大国主命の若き日の悲恋を描きま…

6〜7世紀はこの国を根本を形作った時代。その時代に撰上された『日本書紀』内に、編纂者らが込めた虚栄や意趣などの想いを読み解き、秘められた歴史の真実をあぶり出す。 短期集中連載パー…

【大法螺葦原神話】 第05話 素戔嗚（スサノオ）は、八岐大蛇から『良い事』を聞いた。それなので、母に会いに行く事にした。 神話を大胆にアレンジ。 と、言いつつ、筆者は祟られるか…

母親を殺してしまった少年。 それを悔やむ父親。 彼はなぜ、死ななければならなかったのか。 カグツチの一瞬の生涯を描く。

今は昔、国々に〝霊女（ヒメ）〟と呼ばれる女呪術者が必ず居た呪術全盛期の頃、根の国に霊布（ヒレ）という呪具を使う禁厭師〝スセリ〟と言う若きヒメが居りました。 呪術期はまだ国が一つに…

沙穂は高3になる春休みのある日から、不思議な夢を見るようになる。 それはどうやら記紀に登場する狭穂姫の物語らしい。 奇しくも彼女の通う佐保高校の桜が咲いていないという由々しき問題…

人と神と妖怪が共生する世界、日の国。 そんな世界で、人と共に生きることを望む神がいた。 そんな世界に、神に恋をした少年がいた。 彼らは出会い、やがて恋をした。 それがあやしきこの…

垂仁天皇は宿敵であった狭穂姫を妻に迎えたが彼女はあまりにも幼気な少女で、いつしか心を許してしまった―― 夫婦になって四度目の春に、彼女の姿はない。 古事記、日本書紀に登場する…