概要
宿敵であるから、妻にした。愚かな私は、彼女を愛した。
垂仁天皇は宿敵であった狭穂姫を妻に迎えたが彼女はあまりにも幼気な少女で、いつしか心を許してしまった――
夫婦になって四度目の春に、彼女の姿はない。
古事記、日本書紀に登場する狭穂彦の乱を垂仁天皇の視点から書いてみました。
勉強不足な点が有りましたら申し訳ありません。
『カクヨム3周年記念選手権~Kakuyomu 3rd Anniversary Championship~』、8日目のお題『3周年』に挑戦させていただきました。
夫婦になって四度目の春に、彼女の姿はない。
古事記、日本書紀に登場する狭穂彦の乱を垂仁天皇の視点から書いてみました。
勉強不足な点が有りましたら申し訳ありません。
『カクヨム3周年記念選手権~Kakuyomu 3rd Anniversary Championship~』、8日目のお題『3周年』に挑戦させていただきました。
おすすめレビュー
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- ★★★ Excellent!!!古代ロマンは炎のさなか
垂仁天皇は余り史料が多くない。中国でいえば曹操や劉備が活躍した三国志の末期から西晋の辺りの人物とされる。その点、卑弥呼の少し後の時代であり、世代によっては両者を同時に知る者もいたかもしれない。蛇足ながら日本武尊の祖父にも当たる。
そんな天皇はいくさに強く妃(従姉妹でもある)に愛情を注いだ。最初からあやふやな政略結婚も、自分の力に頼るところ大だったのかもしれない。
古代日本では、母親が違えば兄妹婚が認められていた。悲劇の二人は同母兄妹だが、図り知られないなにかがあったと色々想像もしてしまう。
ことほど左様に力強く豪快な中にも繊細な叙情を語る本作、是非ご一読。