「コンクリート」を含む小説

概要 　今から六十年前に原子力潜水艦オリオンがなぞの沈没事故を起こした。生存者は外で水生人間と戦っていたもの、潜水艦から脱出した物併せて二十人。 　六十年後、原子力潜水艦オリオン…

　転生者に異世界感が薄れると文句を言われる事請け合いのとある街があった。 　木造でも石造りでもない、鉄のように硬い魔獣の骨を利用した鉄筋コンクリート造りの街並み。訪れた転生者の言…

　今住むアパートの老朽化が進み、引っ越しをしなくてはならなくなった。 　デスマーチで時間の余裕がなかった私は、残り三分となったところで何とか理想の物件を見つける。 　そこは元の家…

コンクリートの部屋で拷問を受けている男はいつまでも口をわらない。しびれを切らした秘密警察のリーダーは、ついに秘密兵器を使うのだった。

もし、雨粒とコンクリートが恋人だったら……？ ただ搾取されるだけの自販機は、どう思っているのかしら。 日常のありとあらゆる風景が、生きていると思って、私たちと同じ、感受性が高くて…

私立金蓮花高等学校。 　所謂進学校であり、学業優秀な男女が多い。 　それは秋の頃。 　三年生は受験のラストスパートに追われ、二年生もエンジンをかけるべく学業に専念してい…

アメリカのUnited Onion社が開発した特殊技術がきっかけで、食べものが町中にあふれるようになった未来の日本。ラーメンで編まれたニットを着て、シューマイのイヤリングを揺らし…

心構えの無い日常は、色々見落として居るようです。

──亡霊は何も言わなかった。ただ、呆然と私の方をじっと見つめ続けている。ふと背筋が凍りついて、水溜りがそこにあるかないかなど気にする余裕もないまま、ローファーでコンクリートを蹴っ…

情報に囲まれた世界で今日を生きている私 
裏通りで一匹の黒猫と出会い 忘れていた大切なものを思い出す 
私たちはこのままでいいのか

・地下闘機場── 中央に3段積みコンテナが20個。2×4の下段、中段上段が2×3。 身を隠すには十分な高さと幅。楕円形のコロシアムでは、これが 唯一用意された障害物。 搬入口…

魔術師見習いの高校生、岬 水美(みさき みなみ)の住む町では、奇妙な噂が流れていた。 青白い火の玉を見た者は人体自然発火現象に遭遇するというものだ。 水美は見習いだが、魔術師とし…

「凶人《きょうじん》」それは日本の都市部の産婦人科で産まれた赤ちゃんが始まりだった。 　片目が黒で塗りつぶされた様な目、首には締められたような痣をした容姿である。 　 　マスコ…

　目が覚めた時、冬月蘭は見たこともない場所にいた。コンクリートに囲まれた部屋には、武器や食料などの入ったリュックが置かれている。直後、天井より聞こえてきた声── 「皆さん、目を…

　「私の姉を探して下さい」 　月曜日の昼下り、事務所の扉を叩いた少女はそう言った。 　ホテル街の路地を真っ直ぐ進み、突き当りを右に曲がった先の古びたコンクリートビルの三階…

エルフやドワーフがいるファンタジー世界で、人間はアンドロイドや飛行車(ホバーカー)を使って生活するほど科学を発展させた。数多の戦いや同盟の果てに、人間の王国は鉄とコンクリートでで…

【第29回スニーカー大賞(後期)参加作】 　保育園に通っていた頃にテレビで見た戦隊ヒーローに憧れた巽孝哉は、夢中になってヒーローを応援していた。 　しかし一年も経たないうちにヒ…

「このままでいいのか」という疑問を抱えていた主人公は、ふと大学の駅を乗り過ごし新宿御苑へと向かった。灰色の、都会の景色の奥に主人公が見つけ出したものとは───。

自生するテトラポットのようなものを生成するのが土木の主流になり、設計者がいなくなった現代日本で、運転員として人工島を維持する日々をおくる姫島文香と老島「姫島」のふたりがつくりだす…