「あの世」を含む小説

古びた神社の境内に、一人の少女が舞を舞っていた。 半透明の巫女服を身にまとい、手足についた鈴を鳴らし、手にした扇子をひらめかせる。 そしてその周囲を、青い火の玉が浮遊している。 …

　シンガポールマフィア『シェオル』。 　ヘブライ語で”あの世”を意味する組織が開催しているのは、命を落としかねないギャンブル。 　はっきり言って、イカれた連中だ。 　そして、今…

　ほぼ１話完結の読切り系連載です。 　この物語はフィクションであり、実際の『あの世』とは一切関係ありません。 　死んでも死にきれず、この世に留まる人は多い。 　困った『あの世』…

名古屋は錦町。 歓楽街で賑わうその街中には、裏通りが数多くある。その通りを越えれば、妖怪変幻や神々の行き交う世界​───通称・『界隈』と呼ばれる特別な空間へと足を運べてしまう…

　傍から見れば不運で不幸、と思われる人生を真面目に生きた十九年。それが、あの世に逝った瞬間に大きく切り替わった！　何と、ファンタジーな異世界で、『生神様』と呼ばれる存在になってし…

私は死んだ。家族に見守られながら。 そして意識は肉体から離れ沈んで行った。

少年の手の中にある日記は、彼が夢を見そして描いたものが現実になる不思議な本だった。 少年は、真夜中に人知れず走る列車の夢を見て日記に黒い列車を描く。それは、死んだ者の魂をあの世へ…

あの世とこの世の境目にある駅、「きさらぎ駅」。 普段であればそこは死者の魂しか入ることができない。 だが時折、『生きた人間』という招かれざる客がやってくる。 招かれざる客。それは…

【KAC20229】 お題：猫の手を借りた結果 家に代々伝わる「化け猫の招き手」。 それを手に持ちある言葉を唱えると、化け猫の霊にあの世に連れていかれると言われている。 そんな…

　突然ぼくの部屋にあらわれた女性の身体は透けていた。世間一般でいうところの幽霊というやつである。 　幽霊が行くべきところはたぶんあの世だと思うのだけど、本人にも行きかたがわからな…

この世とあの世の狭間の世界、幻(ゲン)。そこへ1人の青年がやってくる。不思議なことに、自分の名前もここへ来た理由もわからない。本当の自分を取り戻すため、鍵となるある職業に就く。 …

「ふふ……。今日がお迎えの日のようだな……」 　病室のベッドで男はそう呟いた。 　男の名前は、佐藤重三郎。 　８８歳である。 　彼は半年ほど前から、とある病院に入院しているの…

鹿児島のとある大学の２年生になった霊感のある小林礼二は、あの世、魂の存在と、生きることの意味について疑問をもった、相原聡子からその相談を受けることになった。 オカルト研究会に所…

白報隊の凶弾に倒れた田原総一朗は、あの世に行って、これからは楽しい毎日を送ろうと思っていたが、三途の川の対岸に待っていたのは、三十五年の月日の中で亡くなったパネラー達だった。

主人公　霧島海人（かいと）。 中学時代まで古流武術や中国武術を学んだ経験を持つ祖父に山間部で育てられた。小さい頃から気功や武術を祖父より教え込まれていたが、「基礎は教えた。高校を…

お題：「推し活」 　ライブ中に過激派ストーカーから銃殺されたアイドル・早乙女コハクが眼を醒ましたのは、まさかまさか、亡者が列成すあの世の一番地。 　仕方なく死後の審判を受ける…

「同性愛者にはなるな」そう親から言い聞かされ生きてきた幸人だが、大学二年のある日、自身がゲイであることを公言する一人の後輩と出会う。この出会いが、自身がゲイであることを受け入れら…

母の死を機に、生まれて初めて道観を出た王仙羽（ワン・シェンユー）。英雄と名高い父の行方を追う中で、彼は冥府の役人からとある者を探して欲しいと頼まれる。王仙羽は父の情報を渡すことを…

季節はお盆。あの世から、里帰りをしている俺。 俺の前で、亜希とりんが俺のことを話しながら、俺の好きなおはぎを作っている。 KAC2021　第8回　お題「尊い」をテーマにした作…