「幽霊かも」を含む小説

未練がましく現世でぼんやりしていた志朗に声をかけてきたのはひとりの少年だった。 失せ物探しに付き合っておくれよと強引な少年に人の良い志朗は頷いた。 場所は隅田川。毎年一夜限りの宵…

幽霊が見える少年と、少年に取り憑く兄姉のお話

宇治可（うじか）愛季（あき）は、幸せな日々を過ごしていた。 かわいい彼女もいて、一流会社に勤め始め、順風満帆な人生を歩んでいた。 彼女が目の前でトラックに轢かれるまでは片親しか…

　弊社は、日刊幽霊新聞である。 　全国に散らばった幽霊諸君に、さまざまな情報をお届けしたい。 　幽霊学校の案内や、就職先情報、幽霊社会の現状や、種々の事件など、幅広く取り上げる。…

引越し作業中、妻は見覚えのない手紙を発見する。 それは1年前に書かれた夫からの手紙だった。

　それはある夏の日のことだった。一級冒険家スーリアは、伝説の遺跡迷宮「青の塔」の最深部を目指して冒険に繰り出した。そして極度の方向音痴だった彼女は仲間とはぐれ──迷子になって早五…

おじを待つ間、博物館内を回ることにした少女。鉱物や化石、鳥の剥製や、それらを紹介してくれる、声だけの少年。 ２０１８年９月初版発行、紙街０４「博物学」「自然科学」参加の折本に掲…

少女が見つけたのは自分宛の一通の幽霊からの手紙。 存在しない六年五組の小柳キクコからの手紙だった。 彼女は一体何者なのか。 何故、少女の名前を知っているのか。 どうして、少女に手…

小さな専門商社「三瀬川商事」に幽霊の田中さんが中途入社してきた。死んでまで働く田中さんの目的とは。

リストラされた僕が勤め始めた喫茶店のダメ店長、彼はなぜかラッキーアイテムのはずのお守りを僕に残して失踪した。以来、見えてはいけないものが見え始める……。 ※第1回ペーパーウェル…

幼馴染と共に旧美術室の幽霊に会いに行く。そこに居たのは極地的SNSもっとネットで存在するデータの塊であった。変わりゆく幼馴染との関係は進展するのであった。

悪感情から始まる百合っていいですよね。 「私には死がついているの」 霧雨の日に出会った幽霊みたいな女性。 死にたい癖に死が怖い臆病な彼女を見ていると、なんでこんなにも胸が疼く…

格安物件の一室にて、人生を小説に懸けて死んだ幽霊・ミザンナと、穏やかな死を望むフリーター・江渡（えと）の奇妙な同居生活が始まる。 死んでもなお夢を追い続けるミザンナと、生きなが…

「...ああああああああ！！なんで、なんで私はっ...そんな大事なことを...」 忘れちゃったかなぁ...！ ...都内に住む(元)OLの｜小枝樹 一愛(さえのき はな)は、…

目覚めると水音がした。シャワーの音だ。様子を見に行くとそこには知らない女がいた。若い女だ。のんきにしてやがる。俺に気が付いたそいつは驚いて声を上げた。俺も取り押さえようとした。だ…

『旧校舎三階の一年一組には、幽霊が棲んでいる。幽霊に気に入られると黄泉の国へ連れていかれるという噂があり、中学生達が肝試しを行った……』 夏休みの夜。中学一年生の千秋は、クラスメ…

無職になったぬらりひょん。 オバケを信じない科学者。 SNSに現れた神様。 怪談、ギャグ、ナンセンス、寓話に風刺。 ヒトにまつわる、ホラ（－）話。 １話完結のショートショート…

　望んでそうなったわけではなかった。 　ただそこに見える幽霊たちの話し相手になっただけだった。 　だが、それはふつうの人にできることではなかった。 　満足して消えていく幽霊が、感…