概要
迷宮で迷子になって五年……助けてくれそうな人に今日も逃げられた
それはある夏の日のことだった。一級冒険家スーリアは、伝説の遺跡迷宮「青の塔」の最深部を目指して冒険に繰り出した。そして極度の方向音痴だった彼女は仲間とはぐれ──迷子になって早五年。今日も今日とて入り組んだ通路を彷徨い歩き、出口を探している。時々同業者に出くわすけれど、声をかけるとなぜかみんな悲鳴を上げながら逃げてゆく。どうも私のことを、幽霊か何かと間違えているようだ……。
※三話完結の短編作品。長編『シダル』と同じ世界観ですが、物語としては独立しています
※三話完結の短編作品。長編『シダル』と同じ世界観ですが、物語としては独立しています
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!スーリアは青の塔へ、私はこの世界観に閉じ込められた。
極度の方向音痴の少女スーリアが、うっかり「青の塔」の中へ置き去りに。
それから早5年――5年?!
だいぶ経ってしまいましたね……でもめげない、折れない、したたかなスーリア。素敵です。したたかであるが故に「青の塔」に気に入られたようですが……。
昨今の流行りでは置き去りがわざとだったり、助けにきてくれたと思った仲間に手酷く突き放されたり、そんなことが起こりがちですが、そんなことはなく。
ないけど結局出られなかった。
スーリアさんのこの先がとても気になります。
さて。
作り込まれたダンジョン内部の確かな描写。
救いが見えたかと思いきやのストーリー展開。
気が付いたら私はこの世界観の迷い人であ…続きを読む