「番なのに」を含む小説

これは12歳の時の話です。 奇妙で、おぞましく、言いようのない恐怖のおすそ分け。 奇っ怪なお話、聞いていきませんか？

生まれた時に「聖女」の器であると認定されたリーズロッテ。 強い魔力を持つ魔導士が生まれにくい時代に、先祖返りのその能力は大いに注目を集めたが……。 魔法が全く使えないばかりか、…

中川克哉《なかがわかつや》は、著名な花火職人の息子だった。 堤篤志《つつみあつし》は幼馴染だった。 だが、平穏だった二人の生は、ある日突然に崩壊していった―― 三衣 千月様主催…

＜第6回富士見ノベル大賞・佳作受賞作＞ 妖魔幻獣が跋扈し、法術を操る「術士」たちが活躍する世界——霊法界。 都の裏山でひっそりと暮らす、貧乏術士の碧凛心（へきりんしん）は、 唯…

個人が簡単にインターネットでショップをオープンできる時代。 イラストやハンドメイドのアクセサリーなど、自分の好きな値段で好きなように販売できる。 今回はそんなネットショップに関す…

このエッセイでは、最も辞めるのに苦労したSNS、X(Twitter)の中毒性とその影響について語ります。便利さと手軽さの裏にある他者比較や劣等感、メンタルへのダメージを体験し、最…

一人落ちたら、一番古い一人を引き上げるんだ。順番が分からなくならないように目印をつけるのを忘れずに。 川に落ちて亡くなった人達の『処理』をする男と、それを手伝う若者の話

太平洋に浮かぶ孤島、御斗田(みとだ)島。ここは単為生殖を可能とするオメガの“王”が産んだクローンが島民の約四割を占めている。地球温暖化による目まぐるしい環境の変化に進化を強いられ…

これは、いつか「勇者の仲間の一人」「崖崩れ」と呼ばれることになる剣士、ノモサの物語である。 北の辺境にある村の中で、自警団として働いている少年、ノモサ。ある日、村に赤いローブを…

魔王を倒すため旅を続ける勇者一行。エルフ族の天才魔術師、獣人族の格闘家、清純なる聖職者。頼もしくも一癖ある彼女たちを率いるのは、伝説の聖剣に選ばれし勇者の青年（飲食店アルバイト経…

男廓、朝雲町。 表通りに揺れる提燈が一等派手に照らすは町一番の大見世『白藤屋』。 白藤の咲き乱れる朱塗り格子の向こう、座するは極彩を纏った男たち。 怪しい町に構えた怪しい店の、楼…

～～～１０００文字以内のショートストーリー～～～　夏の甲子園大会県予選決勝、９回ツーアウト。２点差で勝利目前だが、疲労もピークだ。一度目のピンチに帽子のつばを見る。彼女の書いてく…

"デスティーノ・ジラソーレ"。 　 　大明元年。日伊戦争に敗北した日本では、俗に言う大明天皇の"聖断"により、無条件降伏の受諾が決定。結果イタリアの植民地と化した日本は、イタ…

四ツ井　葉緩は主と姫をくっつけようと試行錯誤するくノ一。壁に擬態して二人を見守るのが務めであり、趣味だ。 任務を全うしたいのに、クラスメイトの望月　葵斗に振り回され、任務に集中で…

「君は一体、何者なのだろうね？」 「私は私です。それ以上でもそれ以下でもない」 新東宮の即位に沸き立つ中、南雲燕は藤の宮ーーーー蘇芳と花姫行列を見ていた。 そこで自分の名前が南…

ピアニストとして何の才能もない彼女が、最初の観客になってくれた少年にたいして残すお話。 ※ご興味がある方は、プルグミュラー25の練習曲21番「天使の声」で検索してみて下さい。m(…

「貴女の願いを何でも叶えて差し上げますわ」「私を世界で1番偉い女にして！」こうして、底辺の私はアメリア女王国の女王様になった。「女王陛下の為に！」男達は私を讃えて、私は世界を支配…

「ごめんなさい」 その一言で八葉幸司《はばこうじ》の中学校生活が終わりを告げた。 この告白のために慣れない雑誌を読んだり、体を鍛えたり、普段聞いたことのない曲を聞いたり、流行…

　赤貧伯爵令嬢ポッシェ・テールズ伯爵令嬢は、両親が散財の果てに勝手に爵位を譲渡されてしまい、多額の借金をおってしまった。 　そんな彼女に、爵位目的で、借金の肩代わりを申し出てく…