「幽霊でません」を含む小説

あの大会の終わりにカバネが死んでから、僕はラケットが握れなくなっていた。形見のように持ってきた優勝カップは、ただ見る度に辛かった。二人で勝ち取った証が、ここ二年で一番僕を苦しめて…

僕は死ぬつもりで山奥にきた。そこに突然あらわれた裂け目！　裂け目に張られた一本のロープの上で、僕は綱渡りする事に…… 原口 モ と申します。 『ロープ』どうぞよろしくお願いしま…

　春休みを控えたある朝、千絵の妹である塔子が道端で頭を殴られて死んでいるのが発見される。彼女は継母の連れ子で、ひとつ年下の十三歳。実父も含めた四人で、ニュータウンの一軒家に暮らし…

現代日本で事故により挽肉になった俺、中原周平は、恋人、奈都(なつ)と再会する条件として異世界の勇者の手助けをしなければいけないことに。 俺は生き返るために今日も荷車を曳く。 も…

事故死した姉の四十九日を前に、ふと思い立ってラインで自撮りを送ったら、返事が来てしまった。 シスコンの妹と愛妻家の夫の、故人を挟んだ関係を書いた短編です。

｜森田 好彦（もりた よしひこ）は友人に誘われて久々に居酒屋で酒を飲んだ。 で、居酒屋から帰る途中、自分のアパートの手前まで帰って来た時、地区のゴミ箱 の蓋を開けて誰かが出てきた…

【ゴーストハント協会　日本支部　東北方部会　名簿　令和6年4月1日現在】 ・ ・ ・ No.28　卜部　香（ウラベ　コウ）20歳 …… 2022年10月登録　 　　サーチャー（A…

ある男女、夏の居心地。

時は太正三十年。 田舎から出てきた少年、御厨小鞠は出版社『文楽社』に勤める若者だ。 彼はある日、上司の朝凪宗一からとある作家の原稿を回収することを頼まれる。作家の名は椿凛世。怪奇…

紅林史香は幽霊として、この世をさまよっていたのだ。そんなある日、同じ高校に通っていた相田万平という男子生徒と出会う。 　万平は幽霊が見られる特異体質の少年だった。 「第一話　成…

秋乃晃さんの自主企画 第三回アキノテンノウショウ(偽) 【https://kakuyomu.jp/user_events/16818023213217019150】に寄せて。 …

　とある場所から『動く事』が出来ない主人公の『桜香《はるか》』。自分がどんな状況か理解が追い付かないまま、どうにかしようともがくのだけどうまくいかない。 　そんな桜香は次第に自…

狭い路地を抜けた先にあるのは、鬱蒼とした緑溢れる喫茶店悔楽堂。そこの店主は、彷徨える魂を迎え、あの世へ送る役目を負っていた。 死とは理不尽なもの。やり残したこと、心残りなこと、そ…

　恵一が浜で出会った少年は、自分を浜辺童だと言う。　 　死神とも出会い、貧しい暮らしをしているお爺さんとも共同生活を始める。 　二度目の正月にやって来た異変。 　湧き出た温泉で小…

芹沢明里はある日、不思議な少年に出会う。 「僕の音を探して欲しい」と言う、明里以外には誰にも見えない少年との交流が始まる。幽霊でも生き霊でも守護霊でもない、彼は一体何物なのか。 …

過去と未来の絡んだ、夏にまつわる小品です。

怖い話はたまに聞く程度で自分は体験したことがない そんな人も多いでしょう しかし恐怖とは身の回りに常に起こっているのです あなたが気づかないだけなのかもしれません このお話は恐怖…

短編集。 妖怪研究所職員の話、冷蔵庫の幽霊に悩む人の話、小指で育つ芽、天まで届く長いネコ、都市伝説、おまじない、供養……生き残った人たちの語り。

（ネタバレ注意） 人生に絶望した百合葵（ビャクゴウアオイ）は、「誰の目にも止まらない場所で自殺する」ことを決意する。しかし、大家さんに気づかれ、計画を断念。気分を変えるべく、アパ…