秋斗さん、春樹さん、希さんの仲良し男女3人組は同じ大学に通う同級生。
うち秋斗さん、希さんは幽霊が視えて、希さんは会話もできるという霊感の持ち主。
春樹さんは霊感はないけど、好奇心旺盛で少年のような大学生です。
そんな3人が、ある日、1人で探偵サークルをやっている佐伯さんという女性を訪ね、好奇心に引っ張られて探偵サークルのメンバーになるところから話はスタートします☆
1人で探偵サークルをやっていた佐伯さんにも実は霊感があって、幽霊のアシスタントがいたりして、霊感のある人しか認識できない幽霊は、尾行にも潜入調査にも最適だったり……。
そんな独特な探偵サークルに依頼に来るのは、同じ大学生だったりするのですが、やれ次の試験問題を入手してくれだの、やれストーカーを捕まえてくれだの、多種多様です。
幽霊が登場しますがホラー要素はなく、むしろ幽霊にも個性があって、一緒に協力して依頼内容を解決するところが面白いです。
キャラクターも個性的で、性格の違いとか分かりやすく書き分けられていて、とても読みやすいです。
大学を舞台に、爽やかささえ感じる軽妙な筆致が素晴らしいです。
連作短編なので、(良い意味で)気軽に手に取れる作品ですが、気付くと読者も探偵サークルの一員になってしまっているかのように、入りこんでしまう物語です。
こんな、ちょっと不思議なキャンパスライフも素敵です♪
この大学には探偵がいる――となれば、大学を舞台にした事件が起こり、謎をさっそうと解く探偵をイメージしそうだが、本作はそこに霊という超常要素がからんでくる。霊には多少の免疫がある3人組は、好奇心(となりゆき)で、探偵サークルに所属することになり、ややクセのある女性探偵のアシスタントをつとめて、霊にまつわる事件に巻き込まれていく……といってもおどろおどろしくはなく、3人組の雰囲気もあいまって、ほんわかと楽しい。ひとつひとつの事件のエピソードも長すぎず、さくさく読めるのもポイント。いかにもミステリーな事件から、大学ならではの「えっ、そんな依頼受けていいの?」な事件まで。そしてときに、大学生ののどかな日常と青春。読みやすくて楽しいですよ。
霊感のある秋斗と希、実家が祓い屋なのに霊感のない春樹。
三人は同じ大学に通う友人同士。
彼らが、一人で探偵サークルをやっている佐伯茉鈴と出会うところから物語は始まります。
佐伯には少女、鳥、犬といった三人の使い魔がいます。
彼らは対象者の中に入り込み、記憶や深いところにある感情を読み取るというから、探偵助手にはうってつけ。疫病神のヤクと佐伯との関係にも驚かされます。
作者が書いているように「変な神様や怖くない幽霊たちに振り回されていく。リアルにありそうでなさそうな話、なさそうでありそうな話」です!
ちょっと変わった青春ストーリーとしても楽しめるのではないでしょうか。
ぜひ読んでみてください!
大学生の秋斗は、友人の春樹に誘われ、大学内で探偵サークルをしているという女性のもとへ興味本位で訪れる。霊感のある秋斗は、その女性のそばであるものを見つけて……。
怪しい女性探偵に、興味がそそられる作品です。普段は拠点となっているテントの中で寝ていて、依頼人が訪れたら、話を聞く。女性探偵の自由な言動は、面白くもあり、謎もあり、もっと彼女を知りたいと惹き込まれていきます。
主人公の秋斗が見たものは何なのか……?
女性探偵は、依頼人の悩みをどう解決していくのか……?
話が進むにつれ、主人公たちは女性探偵の秘密を知り、探偵の仕事に巻き込まれていく予感……!? 今後も気になる物語です!