「幻想ファンタジー」を含む小説

風に踊り、舞い狂い、陽を散らしながら落ちてくるのは、薔薇の花びらだ。落下を続ける芳しい幕を、黒爪の指先が割ってくる。指に挟まれている緑が、鼻先に差し出された。畳んだ紙片を花瓶のよ…

結子は森の中で狼に襲われていた。 それを助けたのはもふもふな羊さんだった。 なろうラジオ大賞応募作です。 この作品は『カクヨム』『NOVEL DAYS』『小説家になろう』の３つに…

「訪れるのは三艘の舟である」との言葉が語り伝えられた国で、「夢」という名の少年は不思議な幻を見る――どこにもない、しかし必ず存在するという国、ネヴァーランド。その驚くべき建国秘話。

「曲だけは大昔からあるんだけど、ひとつの作品としては永遠に完成しないの」――湊本千紗は友人の朝霞ひばりから、尸童囃（よりわらばやし）と呼ばれる不思議な歌を聴かされる。毎年夏祭りの…

混沌の祭りの中で出逢った青年は貴族であった。少女はその世界に憧れ、そしてその身に刻まれた甘やかな快楽を求めて青年について行く。その先にあったものは一族に妻を迎えるための儀式だった。

月にまつわる小さなメルヒェン三題。増えたら更新します。

「今はない、どこかの国」のお話。ショートショート連作です。

好奇心旺盛な姫は王の秘密に触れてしまう――。ちょっぴりシャルル・ペローの「青ひげ」を意識したショートショートです。

・ ・ ・ 私の望む幻想世界は、単なる『無いものねだり』。

僕は洞窟に空の絵を描く。 僕の一筆で、彼らは笑顔を浮かべた。 僕の一筆で、彼らは感嘆の声を上げた。 そして僕の一筆で、彼らは死ぬのだ。 これは、空の青さに呑まれた僕と、翡翠色に…

美しい少女の屍の、時間と共に、うつりゆく変化。それは何を問うものか。死とは何か、聖とは何か。現実と幻想の狭間で真実を見た。

ホラー短編集。 一話完結なので、どれからでも。

幻想が現実を侵食し世界を覆って幾星霜————。 闇深き森で１人。 墓守をしていた少年は１組の青年と少女に出会う。 ※「小説家になろう」「ノベルアップ+」「ノベリズム」にて同内容…

とある月夜の丘の上、好奇心旺盛な猫たちに見守られながら、魔法使いの少女は魔術の儀式を行う。 それは禁忌とされている『死者をよみがえらせる魔法』だった。 第4回 匿名短編コンテ…

ある日、溢れかえる川の流れに、私は『あれ』を見た―― 小説家になろう様、アルファポリス様、ノベルバ様、エブリスタ様、セルバンテス様でも公開させていただいております。

ある夏の昼時、私はほんの気まぐれで交差点を曲がり―― 田圃の中を通る道を走り始めた。 小説家になろう様、アルファポリス様、ノベルバ様、エブリスタ様、セルバンテス様でも公開…

ここではないどこか、私ではない誰かに思いを馳せることでほっと一息。そんな時間のためのちょっとした話。

それは文明が滅びた先の物語―――。 大国の狭間に存在する砂漠の皇国、アル・カマル。その第二皇子ルシュディアークは、義姉のイブティサームを殺した咎で皇位を剥奪されてしまう。処刑を待…

その海峡では、霧上艇や飛空艇がことごとく姿を消すという。 「ようこそ！　私の城、霧惑海峡の幽霊船へ！」 嵐に呑まれて辿り着いた先は、継ぎ接ぎの幽霊船。 漂流者の少女を歓待する…

希望と、絶望。そして、希望。 幻想的な夢の中で「私」が見た、風景。 なろうとの重複投稿です。