「#殺伐感情戦線」を含む小説

わたしは、今日も待っている。いつ帰ってくるのかもわからないけど、きっと彼女は帰ってくるから。 ねぇ、わたしたちの間を繋いでくれている糸は、きっと赤い糸なんかじゃなくて……

殺伐感情戦線第二十七回お題「糸」 　製糸工場の工女になり、対等な立場になったはずなのに腐れ縁の士族の娘、お梅にこき使われる元召使い、お里。 　彼女は、自分が片目を失うことになった…

「殺伐感情戦線」の「糸」、参加作品です。 バイオステッチ。それは、他人の髪の毛を「刺繍」として縫い付けるアングラ・ファッション。その施術を行う「わたし」のもとに現れた少女は、自…

Twitter企画【殺伐感情戦線】で書いた短編置場です。 参加するときは お題を見る（知る）→話を考える→書く→投稿、 までを、１時間程度を目標に書いてます。 そう、これは即…

私と彼女は、ずっと一緒だった。だから、何があっても、これからも一緒だ。たとえ何があっても、彼女が彼女でなくなっても。 私が私でなくなって、悪い夢のようなものに閉ざされたとしても。

「殺伐感情戦線」の「夢」、参加作品です。 翔子がある日の夢で見たのは、かつて焼失した自宅と、成長した幼なじみの愛菜の姿だった。夢のなかの茫洋感のままに、翔子は愛菜と共に夢の中を…

滅びゆく沙漠の女王と占い師、ブリキの旅人と兵隊、高名な魔術師とその助手、川向こうの街を目指す二人連れ、そして……。「私」の夢に必ず現れる「君」。その関係の終着点とは？　Twitt…

「殺伐感情戦線」の「鉄」、参加作品です。 祖父の後を継ぎ、ひとり刀を打ち続ける少女・黒。気に入らない作品は残らず叩き折ってしまうため、彼女はついにひとつも刀を完成させることがで…

もう一つの時代。蒸気が過剰発達した世界。ある陰謀のため片腕をなくした少女ナギは、幼馴染エイルにより義手を与えられ、歴史の裏側で戦いを送っていた。戦いの最中、ナギは続いて片足を失う…

年若い女ばかりが殺される事件を恐れ、部屋に閉じ籠った「姉」だが、やがて彼女も不審な死を遂げる。遺品となったのは、奇妙な鉄仮面。「姉」の残り香を求めて仮面をかぶったとき、「私」には…

西暦2015年。日本が合衆国特別州となってから七十年が過ぎたその年、東京高速爆破テロが発生した。犯罪者組織「逆さ十字」による犯行は、その首謀者の逮捕という形で決着した。しかし存続…

「殺伐感情戦線」の「窓」、参加作品です（1日遅れ）。 窓ガラスの向こう側に見えるあなたのことが大好きなわたし。だけど、実際に対面すると、わたしは身体にたちまち不調を来してしまう…

第二十四回殺伐感情戦線お題「窓」参加作品（遅刻）

友人の「あなた」の所有物を盗むことに特別の快楽を覚える「私」。犯罪行為は幼少期から始まり、次第にエスカレートしていく。「あなた」に恋人ができたことを知った「私」は、当然のようにそ…

「殺伐感情戦線」の「信奉」、参加作品です。 なにか悩みを抱える千代は、隣の席の高崎さんに「オラクルカード」を使った占いをしてもらうことに。半信半疑ながらも、占いの結果を受けて、…

藍川 埜々香(あいかわ ののか)には、好きな人がいる。穢してはならない存在だとわかっていながら、耐えられなくなりそうなくらいに。 ある日埜々香は、とうとう好きな人――家族である藍…

殺伐感情戦線第23回「信奉」参加作品です 戦闘描写は適当です

東京都から南へ遥か九百キロにある嗚濾(オロ)島にある私立嗚濾女子高校では、生徒たちに海女漁を教え、「フナダマササギ」と呼ばれる巫女舞を船霊様に奉納する太古からの伝統を残していた。…

魔界の欲望レストランでは、人の魂から抽出した『欲望』の品評会が行われる。 貴婦人達の前に運ばれてきたのは、ある少女の『欲望』だった。 それは、悪魔を召喚しながら自分の力で望みを果…

【殺伐感情戦線：第22回】お題「欲望」 　昔から、妙なものを口に入れては吐き出す癖があった。 　私が小学校で他人のかさぶたを口にしている間に両親は離婚した。 　大学で”先輩”と…