「ミステリー 純文学」を含む小説

古くから生者と死者の交わるとされる【黄昏】。未練を残したまま死んだ人間は、この【黄昏】に流れ着き、その未練をかなえることができるとされている。ただし、とても歪な形で。 そんな【…

ミステリーにラブコメを、時に映画と純文学も。 唐突に明らかになる事件の中身、 飲食店の店主と従業員が織りなす実践的経営手腕を軸に店主の名推理が光る。 人とはなにか、だれで、どこへ…

主人公：両利きの子 彼の短い人生の一部を書き出しました。 その時々で分かりやすいように異なる人物の視点で描かれているエピソードがあります。 自然界の頂点に立つ我々人間は決して…

本質を見破る少女、日隅とごめんなさいをごちそうさまと言ってしまう塾講師、チャンドラのまだこの世にないものを探す旅。

俺は記憶が無い。 海難事故から助けられた俺には何も残って無かった。 記憶も、自分の皮膚も、戸籍情報も。 俺は誰なのか。俺は何なのか。俺は何処に行くのか。 唯一の心の支えは、同じ海…

他者の心象風景を視認することができる『心象共感覚』の持ち主「春野春暢」と、物質ではなく論理の流れを切断することができる『狼の形而上学』の使い手「冬川羽佐根」が出会い、『優しさ』に…

　劇的なる出会いが俺の人生を変えた。 　いつものドライブの最中、人気のない山道の頂上で俺は休憩を挟んでいた。 　そこに突如として、少女が現れる。 「私を攫って下さい」 　…

芳賀沼探偵事務所は、超常現象にまつわる事件を専門に扱う探偵事務所だ。 行方不明の透明人間。 超人的な身体能力の強盗犯。 そんな常識では説明できない不可思議な事件を相手に、変人探偵…

川べりに一人、男が立っていた。通りかかる人々に声をかけられるが、男は言う。 「少なくとも俺はそいつじゃない」 男の正体とは？川べりに立つ男が待つものとは？男と会話する人はいったい…

卒後五十年を記念した小学校の同窓会で、五十年前の罪と真相が明らかになる。

色のない世界を生きていた僕は、ある日〝赤色〟という存在を知る。 それがどんな色なのかを知りたくて、来る日も来る日も、ずっと〝赤色〟を眺め続けた。 そしてそれを認識できるようになっ…

ぼくは喪ったものについて語る。あるいは手に入らなかったものについて語る。それはまるで氷上に舌を垂らすようなものだ。だけど、そんなことが偶には救いになったりもする。

印刷工場で三十年以上働いて来た私は、ある日、占い師に手相をみてもらう。スリッターという機械の鋭利な刃先が手のひらを切り刻み、皮膚の傷に浸透した印刷機の塗料で自然と緑色になっている…

気づくと、おれは腹を押さえながら傘を差して、元町は、裏通りのガード下まで歩いてた。雨が激しかった。血はそれほどでてない。いまならまだ助かるというのにそこらで酒を呑み、最期に残って…

図書室で檸檬(レモン)を読んだ。その結末の不明さよりもボクは自分にも身に覚えがある「檸檬」がどういう物なのか、探り始める。檸檬の他に、トントロは飲み物かどうか、焼きそばと言うチャ…

バイト終わりいつもの喫煙所に 向かったそこで出会ったおっさん との物語

これがおれの人生だ。

たった1台のラジオがおれの人生を奪い去っていった。