カクヨム

KADOKAWA Group

【応募受付期間は8月26日(日)まで!!】「今の電撃に足りないのはコレだ!」第4回:『某書店のラノベ担当』/『書泉ブックタワー』田村恵子


皆さまこんにちは。電撃文庫編集部です。

\応募受付開始からもうすぐ一ヶ月!!/
電撃文庫編集部が贈るウェブ小説コンテスト「電撃《新文芸》スタートアップコンテスト」の応募受付もいよいよ後半戦に突入!

「面白ければなんでもアリ」をテーマにエンタメノベルを送り出してきた電撃文庫編集部が、創刊25周年を記念し、新たなメディアとして《新文芸単行本》に挑戦するこのコンテスト。

ラブコメも、SFも、異世界ファンタジーも、現代異能もなんでもアリ!
栄えある大賞受賞者には賞金30万円授与の他、書籍化を確約。コミカライズも実施します!(他、特別賞の可能性もあります!)

電撃文庫編集部が求めているのは、
「これこそが今の電撃に足りなかったモノだ!」と思わせてくれる、新しさに満ちた作品です!

そんな本コンテストの開催にあたって、何か参考になるコメントをお贈りしたいと始まった本企画。
今回は、読者の皆さまにいつも本を届けてくださっている書店員のお二方からコメントをお寄せいただきました!!

ひとりは書店のライトノベル・コミック担当として活躍されつつ、Twitterでも精力的に活躍中の『某書店のラノベ担当』氏、 もうひとりはライトノベルに精通する『書泉ブックタワー』の田村恵子氏です! それでは、お二人からのコメントをご覧ください!!

=========================
「今の電撃に足りないのはコレだ!」第4回:『某書店のラノベ担当』

 新文芸の立ち上げにあたり『電撃文庫に足りないもの』についてコメントする。
 この依頼をお受けした際、ツイッター上の某書店のラノベ担当(書店員)として何を記せばいいのか非常に悩みました。

 というのも『○○が足りない』だなんて強い言葉は中々扱いが難しく、そもそも考えたこともありませんでしたので。

 電撃文庫から刊行された本の1冊1冊に作者さんの想いが込められていて、その積み重ねで今の電撃文庫があって。だから足りないどころか満ち溢れているくらいだと、電撃文庫の棚を日々眺めている自分は感じています。

 足りないモノなんてない。
 めっちゃ足りて、満ちている٩( 'ω' )و
 それが、僕の電撃文庫さんへの印象です。

 ただ、このままでいいのかと言えばそうではないのも分かります。
 電撃文庫さんもこれから先のことを考えての新文芸だと思いますので。

 そう、このままではいけない。

 ライトノベルをはじめとするエンタメコンテンツは年々変化し、あるいは消滅や新生を繰り返しています。今は、目まぐるしいくらいに色んなものが現れる時代です。
 そして、そんな今だからこそ生まれたり求められるライトノベルだってあるはずでして。
 そういう今この時代に即した作品が電撃さんから刊行されるのなら、今以上に電撃さんがアップグレードされていくと思います。

 で、そういう新しい作品が生まれるのは作者さんの熱量あってこそです。

『自分はこれが好きなんだよ!! こういうのが読みたいんだよ!!』という熱い想いが宿った作品。読んだ人の心を問答無用に引っ張りつかんで虜にする、今を生きている作者さんだからこそ書ける渾身の1冊。

 そういうライトノベルは、きっと読者に届きます。
 届くと信じて、自分は売り場にライトノベルを並べています。

 今は市場が厳しく打ち切りとなる作品が多いですが『この本が好きなんだ!! この作者のこの本が、このキャラクターたちが好きで好きでたまらなくて、もっと見ていたいんだ!! だから、何か自分にできることはありませんか!?』と言いたくなるような、思わず版元さんに電話を掛けたくなるような1冊に個人的には出会ってみたいです。

 あとは、誰かの原風景になるような1冊。
 そういうものが今後電撃文庫さんから、あるいは新文芸の部門から現れると嬉しいです。

 原風景っていうのは、最初の1冊とか思い出の1冊というニュアンスです。
 ライトノベルを知るきっかけだとか、何年経っても本棚の1番見やすい場所に置いてあってよく読み返すシリーズだとか、きっとこの記事を御覧の方にも思い当たるものがあるかと思います。

 書店員としての自分が見た原風景らしいものといえば、印象的なものが2つ。

 おそらくライトノベルというジャンルすら知らなかったであろう小学生の男の子が、とあるライトノベルの1巻の在庫を尋ねてくれて、嬉しそうに買って行ってくれた瞬間。
 そして、「読み終わったら、すぐ言えよ。俺も早く読みたいんだから」「うんうん、うん」なんて言い合いつつお小遣いを出し合って1000円以上する新文芸を1冊買っていった中学生と小学生の兄妹の姿。

 こういうのが、大事かもなって思います。
 なんだってそうですけど新しい読者が増えなければ閉塞とか衰退しかない気がするので。
 なので、新しい読者が生まれるきっかけとなる1冊が今後電撃さんから刊行されていくといいのかなと。

 とても難しいですね、このコメント。

 でも結局は、何かを書きたいと思う作者さんがいないと何も始まりません。
 だから、作者さんたちがありったけの熱量を詰め込んだ作品をぶっこんで、それを電撃さんが全力で受け止めていけばきっと電撃さんは今以上に足りて満ちてワッショイ٩( 'ω' )وってなると思います。

twitter.com =========================
「今の電撃に足りないのはコレだ!」第4回:書泉ブックタワー・田村恵子

 電撃はその名の通りもっと尖った作品をだしてもいいのではないかと思う。世の中に迎合するのではなく、とは言っても本は売れなければならないので、難しいかと思うが。

 かつてのライトノベルはSF・ミステリー・ラブコメなどなど、ジャンルにこだわらなかった、何でもありのレーベルだったかと思う。ファンタジーだと思っていたら実はSFじゃないか、ホラーと思ったら神話をからめた壮大な話になったとかいった作品もあった。今ではファンタジー一辺倒、最近ではラブコメが少し復調してきたが、やはりファンタジーが主流となっている。それら作品だって面白いけど、たまにはひねりが効いた作品も読みたくなる。

 電撃が新レーベルを立ち上げるのなら、ぜひとも内容が濃い、読み応えのある作品を刊行してもらいたい。

 ラノベにあるまじき絶望的な結末であろうと、そこにいたるまでに多くの登場人物が死のうと、その結果に 一筋の光があれば納得できる。

 また、物語は必ず終わらせてほしい。

 好きな作品が未完で終わるほど、そして絶版となってしまうことほど悲しいことはないのだから。

=========================

今後もさらにコメントを公開する予定なので、我こそはという意気込みを持った方は電撃レーベル発《新文芸》に是非、お力をお貸しください!!

◆第1回:川上稔氏からのコメントはコチラ◆
【コンテスト応援企画!】「今の電撃に足りないのはコレだ!」第1回:川上稔 - レーベルからのお知らせ

◆第2回:安里アサト氏からのコメントはコチラ◆
【コンテスト応募受付中!】「今の電撃に足りないのはコレだ!」第2回:安里アサト - レーベルからのお知らせ

◆第3回:川瀬浩平氏からのコメントはコチラ◆
【応募作品数・1555作品突破!!】「今の電撃に足りないのはコレだ!」第3回:川瀬浩平 - レーベルからのお知らせ

※「電撃《新文芸》スタートアップコンテスト」の詳細につきましては、カクヨムのコンテストページをご確認ください。
kakuyomu.jp f:id:dengekibunko:20180629201801j:plain:w400