石川五右衛門也
弟の豊臣秀長、後継者に指名していた鶴松が、相次いで病死した。
「鶴松〜!」鶴松を抱きしめて秀吉は大泣きし、淀殿は鶴松の横に座るようにボーとした。
「殿。葬儀を盛大にしましょう」官兵衛は大泣きをする秀吉に冷静に言う。
「そ、そうだな。妙心寺みょうしんじで行こう」(グズッ)秀吉は泣きながら官兵衛に伝える。
官兵衛からは諸大名に伝えられた。
「秀吉様の子供、鶴松様が亡くなった」
「何ですと⁈」家康と服部半蔵は望月千代女の突然の報告で騒つく。
また、こちらでも起こる。
「秀吉様の子供、鶴松様が亡くなったたと〜⁈」昌幸と幸村親子は唐沢玄蕃を報告を聞く。
秀吉の落胆は大きく、髪を切って喪もに服した。
それを見て家康や利家ら諸大名や近習もこれに尽く従って剃髪する。
「しばらく休憩をする。留守番を頼む」秀吉はやつれていて、官兵衛に頼むと言い出した。
「ハッ」官兵衛に言い「目を離すな」「ハッ」果心居士からは秀吉を目を離さなかった。
秀吉は清水きよみず寺で気持ちを鎮めて、二日後には有馬温泉に浸かす。
「殿」果心居士は現れる。
「官兵衛だな」
「そろそろ戻りませんか?」
「そうだな」秀吉はまだやつれていたが大坂へ帰って行った。
だが盟友であった小六が次の年には亡くなった。
「小六。天下を納めたぞ?」秀吉はおちょこを置き、酒を酌み交わし、諸大名は「またか」と肩を落とした。
そして、甥・秀次を家督相続の養子として関白職を譲り、太閤と呼ばれるようになる。
太閤となった秀吉のなんと「唐、そして明へ出兵じゃ、用意せぃ」ここで初めて外国出兵がかかる。
「お待ちください。今、ようやく日の本が平和に成りかけているのです。お考えを」諸大名ではなくて、腹心の官兵衛は待ったと言いたのだ。
しかし、「わしが決めたのだ。文句をいかに官兵衛といえど許さない!いいか、許さないからな!」秀吉は官兵衛の席まで行き扇子を畳んで脅す。
官兵衛は全く怯んではいなかったが「では、その通りで計らいます」官兵衛は起き上がって礼をして帰っていった。
「殿。黒田官兵衛様ではやる気がないかと」石田三成は秀吉に進言する。
「では、お主が進めよ」
「ハッ」三成は考案して、進めた。
しかし、官兵衛は思う。
非殲滅主義を貫き、寛容かんようともいえる態度で毛利輝元、長宗我部元親といった多くの大名を助命し、これにより短期間で天下一統を成し遂げることができたからだ。
「鶴松様のことで人となりが変わったな」官兵衛は頭を振って肩を落とした。
そして三成が考案した作戦で朝鮮出兵が開始される。
家康は渡海とかいすることなく伊達政宗・南部信直・上杉景勝・佐竹義宣が家康の指揮下にあり、名護屋城に在陣しただけ、明の征服と朝鮮の服属を目指して宇喜多秀家を元帥とする十六万の軍勢を朝鮮に出兵した。
「秀吉のやけくそに付き合ってられるか!」と言うたのは扇子を(パタッ、パタッ)としたのは家康だった。
「殿。秀吉様じゃなくて?」同じく家康の横についてるのが望月千代女だった。
「様なんてつけることない。秀吉じゃ!ハハハハ!」家康は笑ったが
「どうしたのじゃ?」
「さぁ?」本多忠勝と酒井忠次はよくわからんって顔をしていた。
「では、秀吉本人を目の前にしても様はつけないと?」服部半蔵は家康に聞くと
「それは『秀吉様』だろう?」家康はまた笑ったが
「これはウチだけでない」家康が急に真面目に語る。
一方で名護屋城の真田昌幸も思っていた。
「サルの奴なんぞ知るかって言うのだ。なぁ、そうだろ幸村」昌幸は幸村に言う。
「ガハハハ!殿が言うのだ、ここは残ってた方が良いかと」幸村は唐沢玄蕃に言う。
「ハァ〜。だから病を使って」唐沢玄蕃は天井を見上げて昌幸に聞いた。というか確信してた、仮病を使って。
「そういうな。全ては真田さなだ家の為よ!ガハハハ!」昌幸は大笑いした。
そして朝鮮の侵略を開始する。
最初は日本軍が朝鮮軍を撃破し、漢城かんじょう、平壌へいじょうなどを占領するなど圧倒する。
「わずか数ヶ月でこの力の差!張り合いがないわ!ハハハハ!」宇喜多秀家は爆笑したが
「報告です」秀吉軍の兵士は報告する。
「なんだ?」
「明軍が動き出しました」
「明軍だと?もう気づいたか?」宇喜多秀家は急に深刻な顔をした。
「イクゾー!カカレー!」明軍の援軍が到着したことによって戦況は膠着状態となる。
それで黒田官兵衛は再び朝鮮に渡ったが、秀吉が画策した晋州城攻略計画しんしゅうじょうこうりゃくけいかくに反対して、石田三成、増田長盛達と官兵衛は対立し、秀吉を直接説得するため、東莱とうらい城より名護屋城へ帰国する。
「秀吉様やったら絶対こちらの意見を汲くんでくれるはず!」官兵衛は思っていた。
だが「軍令に従わずに戦線を離脱しおって!戻れ、馬鹿者!」と秀吉から大激怒だった。
しかし前に講和交渉が開始された。
と言うのも総大将・宇喜多秀家の軍艦として参加したが、加藤清正、小西行長などの暴走で思ったような指揮を執れず、病を理由に帰国し、明との間に講和交渉が開始されたと言うのだ。
「クッソがぁ〜!果心居士、三成の所へ行って講和交渉を逐一教えろ!」
「ハッ」秀吉は果心居士を呼び出し三成の所へ行かせる。
その中、淀殿が拾丸(秀頼)を産む。
そこで秀吉は新築されたばかりの伏見城に母子を伴って移り住んだ。
当初、秀吉は聚楽第に秀次を、大坂城に拾丸を置き、自分は伏見にあって仲を取り持つつもりであった。
ところが、秀次は何者かに「関白の座を狙われるのではないか、大丈夫か秀次様は?」との不安感で耗弱こうじゃくし、次第に情緒不安定となる。
そうしてるうちに『秀次事件』が起きる。
豊臣政権を揺るがすこの大事件を受けて、秀吉は諸大名に上洛を命じ、事態の鎮静化を図った。
(リーン、リーン、リーン)真っ暗闇が微風が吹く。
「フフフ、ハハハハ!」影の王は不気味に笑う。
「何を笑ってるのですか?」杉谷善住坊は影の王が笑ったのは初めてぐらいだった。
「風魔小太郎はさっそく暗殺に動いて回っていてな」
「誰ですか、今回は?」
「今は豊臣秀次。過去を辿れば蜂須賀小六、豊臣秀吉の弟豊臣秀長、息子の鶴松!」影の王は薄らと見えるが目は(ガンッ)と見開く。
「ちょっとお待ちください。それでは豊臣秀吉は・・・要らないっと」
「亡き明智光秀にも言ったけどね、私は『平和を守る為には残虐も辞さない。』っと気がするんだ。豊臣秀吉は一代で日の本を統一したのは凄いことだ。だが外国までとなると話は別だ。
このままだと戦争は終わらないっと思わないかぃ?」影の王は掌を床に置いて杉谷善住坊は苦しめる。そして掌を床から離すと杉谷善住坊は解放した。
「それでね『秀吉様は関白の座は拾丸かも』っと秀次を不安感でいっぱいにしてね、秀吉は諸大名に上洛を命じ、事態の鎮静化を図ったと風魔小太郎はある」
「では、豊臣秀吉は亡き者になると?」
「イヤ、まだ動けない。黒田官兵衛を始め、秀吉の子飼いの兵士達がおるから」影の王は静かに見定めていった。
そして聚楽第では秀次に謀反の疑いが持ち上がる。
聚楽第では秀次のもとへ石田三成・前田玄以・増田長盛・宮部継潤・富田一白の五人が訪れた。
「謀反の疑いが浮上してます。清洲城に蟄居ちっきょをお願い致します」石田三成は先頭にお願いした。
だが「何が清洲城に蟄居じゃ!拾丸様を置き、その内、関白の座を狙われるのではないか?どうだ、正解か⁈何があってもいかん!」謀反の疑いにより五箇条の詰問状を示して清洲城に蟄居することを促したが、秀次は出頭せず誓紙により謀反かないことを誓う。
「何を〜⁈謀反はないだと⁈だったら五箇条を無視する!」秀吉は大激怒する。
「如何しましょうか?」三成は秀吉に伺う。
「伏見城に出頭じゃ!」
「殿。誠に失礼ですが聞いていなかったと」果心居士は秀吉から聞いてなかったと話すが
「何故お前に言わないといけない?忍びは言った事を実行すれば良いのだ、その感情を捨てろ」秀吉は冷たくあしらわれ、果心居士は目を点になった。
再び使者が訪れ伏見城に出頭するよう促され、秀次は伏見城へ赴おもむく。
「豊臣秀次様は木下吉隆邸きのしたよしたかていに止め留めおく」三成は秀次に驚愕に訴えたが秀吉は許されず木下吉隆邸に留め置かれ、その夜に使いより剃髪を命じられて、高野山青巌寺こうやさんせいがんじに流罪るざい・蟄居ちっきょの身となる。
そして秀次は福島正則ふくしままさのり・池田秀雄いけだひでかつ・福原長堯ふくはらながたかが訪れ「賜死ししとなりました」賜死の命令が下ったことを伝えられ、秀次は切腹し、小姓や家臣らが殉死する。
「首は三条河原に晒しとけ!皆んなじゃ!」秀吉は三条河原において秀次の首は晒され、秀次の首が据えられた前で、側室・侍女らおよそ二十九名が処刑された。
「拾丸。ちょっと散歩をしよう。」
「ハイ、父上。」拾丸は秀吉とともに初めて参内し、豊臣秀頼とよとみひでよりとなる。
そしてだいぶ過去に戻って行き信長の頃の話になる。
紀伊国の根来寺に百地丹波は大負傷をしていた。
「クッソ、弟子が刃を向けるとわなんじゃ⁈」百地丹波が瀕死の状態で言うと
「ダメですなぁ〜、生き恥をやらしてわ、百姓は苦しんどるのに。この影は忍術ですか?」
「その影はなんじゃ⁈」百地丹波は呼吸が粗く聞いたが
「そうですか。では、他の忍者ですなぁ〜、楽しみ楽しみ」
「それより、五右衛門ごえもん、部下と妻はどうしたのじゃ?」
「クックックッ」
「どうしたと聞いてるのじゃ⁈五右衛門〜!」百地丹波は絞りあげて五右衛門に聞く。
「何、部下と嫁さんを苦しまずに亡き者にし、百姓から預かってる金品を持ってばら撒きますよって。此れにてさらばじゃ!ハハハハ!」歌舞伎調の喋り方をし、髪がアフロのように生えた百日鬘ひゃくにちかずらに金襴きんらんの褞袍どてら、長いキセルを吹かす、そのような歌舞伎者かぶきものが去っていく。
「待たんかー!五右衛門〜!」百地丹波は吠えたが、もう五右衛門は居なかった。
この男、百地丹波言わく『歌舞伎者言え忍びのワシでも掴みにくく、ただ百人の忍びをおっても奴一人には叶わない、大忍びであり、大盗賊!』人呼んで石川五右衛門いしかわごえもんである。
京でも近江国西教寺「悔しいかな、悔しいかな。しかし、わしならできるぞ?極上の花見席、天の上からご覧あれ〜よ〜」五右衛門は明智光秀の墓の上から滝のように酒をかけた。
(リンリン、リンリン、リンリン)突如風が吹く。
「百地丹波が死んだ」影の王は唐突に言う。
「えっ⁈百地丹波が死んだと!」杉谷善住坊も驚いたが
「百地丹波が死ぬ原因を作ったのは、石川五右衛門という忍者と言うらしい」
「石川五右衛門、ですか。聞いたことがないですね」杉谷善住坊は首を捻ったが
「その忍者はS級の忍びすら見抜けない『影舞踊の術』を見抜いておった」
「なんと⁈」
「これは明智光秀が私に見つかるのを避けたかったようだ」
「殺しますか?」杉谷善住坊は聞いたが
「イヤ、杉谷善住坊では無理だ。
百地丹波は死んだのはいい事だが、百地丹波を凌ぐ石川五右衛門なる者を生かして置いてはいけない。」影の王は爪を噛んだ。
一方で満開の桜に包まれた夕暮れゆうぐれ時の東山ひがしやま・南禅寺なんぜんじの楼門ろうもんの上で、大盗賊・石川五右衛門が悠然と花見していた。
「絶景かな、絶景かな、春の眺めは値千金あたいせんきんとは小さなたとえ、この五右衛門が目から万両。もはや日も西に傾き、誠に春の夕暮れの桜は、取りわけ一入一入ひとしおひとしお。はて、麗れいうららかな眺めじゃなぁ・・・」酒をグイっと飲んで
「よし、行くかの?」五右衛門が酒を切れるとキセルを吹かしながらいつの間にか消えてる。
すると夜、屋敷で秀吉が寝ているところを五右衛門は枕の横に立って見ていた。
丑三つの時、秀吉が起きた。何と三時間ぐらい居ったのだ。
「何奴⁈出会え出会え!」秀吉ひでよしは慌てて呼ぶ。
「ようやく起きたか!三時間ほどスヤスヤと寝てたぞ?ハハハハ!」
「もう手遅れじゃ!」秀吉は寝巻きのまんまで剣を抜き中腰になった。
「な〜に、やる気はないよ。一回どんな顔か覗いただけだが、誠に猿さるみたいな顔をしてるな!ハハハハ!」すると(バタッバタッバタッ)「来たようじゃな、御用じゃ!ダハハハ!」秀吉は立って言ったが
「ふむ。まぁ捕まることはないがな。言っただろう、一度猿さるみたいな顔を拝んでおこうと」五右衛門は拝んだ。ちょうど家臣が来た瞬間に。
「捕まえろ〜!」秀吉は家臣に言ったが、五右衛門はキセルを蒸して煙の中へ消えてった。
「探せ〜!何奴じゃ⁈」秀吉は寒気をした。何故なら殺そうと思えば殺せるからた。
すると、「ない⁈ないぞ金貨が!」兵士が騒ぐ。そう、秀吉の部屋から金貨を大量に盗まれたのだ。
そこに紙を一枚置いていった。
「殿。置き手紙が」兵士は秀吉に報告する。
「読め」
「ハッ。それでは『忍びとは忠義にしたれし。天下を盗むとは小さし。小猿、盗人とは不可能を可能に見せてるものじゃ。金庫の中、またいっぱいに慣れればまた盗みに参る所存。石川五右衛門也いしかわごえもんなり。』と」秀吉は大激怒して「何としてでも捕まえろ〜!」秀吉は刀を抜く。
それなのに見つけれず秀吉は刀を振り下ろした。
「果心居士を呼べ!」秀吉イライラしながら果心居士を呼ぶ。
すると次の朝、「銭を撒くどー、そーりゃー!」五右衛門は銭を撒いた。そしたら町民はわんさか集まってきた。
「まだまだあるから、そーりゃー!ハハハハ!」五右衛門は笑ったが「見つけたぞー!」昨日の夜から秀吉に聞いた通り。神出鬼没で隼の姿で果心居士は抑えてた。
果心居士は隼の姿で襲い掛かるが「獲った!」と思ったその時、「何奴⁈」五右衛門は爪を交わして、一回転をし逆に背後を取られ「お前は忍びか!」(ボキボキ)「グァ⁈」背骨を折られたが果心居士は五右衛門の足をクナイで刺した。
「お前の負けだ!」果心居士は肺をかなり苦しい中満足気だった。
しかし果心居士を掘り投げて「もともと忍術は使えんが、体術では負けん!さぁ、まだまだいけるぞ!オリャャャ!」五右衛門が斬りもせずに殴って暴れる。
「キャー!」町民は離れると秀吉軍は入ってきたが「オリャャー!」鉄パイプのキセルを振り回して「捕らえろ!」木村常陸介は吠えた。
その数、五右衛門一人対豊臣軍千人、とてもじゃない人数差だ!
「まだ捕らえられやんのか⁈」木村常陸介は聞いたが「むしろ引いてください!五右衛門なる者、なかなか手強くて!」兵士は悲鳴を上げる。
「任せておけ」果心居士はヒーヒーと息をしながら何か時間が過ぎて行った。
だが次第に疲れて夕方には五右衛門ごえもんは「今だ!秘技『影縫いの術』」果心居士は五右衛門の影をコピーして動かなかった。
「動かない⁈」五右衛門は果心居士を見たが、何をしたか分からずに「今だ〜、捕らえろ!」木村常陸介に捕まる。ただ五右衛門一人に対して死傷者は九百人だった。
「秀吉軍がたった一人に」果心居士と木村常陸介は五右衛門を見て唾を呑む。
「ありがとう、果心居士。石川五右衛門を伏見城へ連れて行く!」木村常陸介はそういうと伏見城まで轢ひきづった。
すぐに秀吉に見せて「よくやった果心居士、木村常陸介。どれ、ん⁈寝てる⁈おのれ〜、今すぐ三条河原へ連れていく!」伏見城を轢きづったあと、三条河原へ連れて行き極刑をしに行う。
五右衛門は足はほぼ無い状態なのに「サル、一緒に入らんか⁈ハハハハ!」
「この〜強がりよぉ〜。だが釜の中でグツグツと煮えたぎってにえたぎっているのは油だ。いつまで強がってられるかな?やれ!」秀吉には目の前に大きな釜が置かれていた。
その釜の中でグツグツと煮えたぎってにえたぎっているのは、なんと油だ。
だが五右衛門はと言うと「盗むとはこうやってやるもんじゃ!我、石川五右衛門がこの世からいなくなっても、泥棒はこの世からいなくならない。いざ、参る!」自ら(ドボッン)と嵌まりにいく。
「自ら釜の中で入るのか⁈それもグツグツの油だそ⁈」果心居士は腰をやらかして杖の中、石川五右衛門の何か秘策があるのではないかと不安心だった。
「あぁ〜、気持ちいいなぁ。ほれ、サル、一緒に入らんか⁈空いてるぞ?」五右衛門は秀吉に挑発気味に入れと言わんとばかりだった。
すると「おのれ〜!」秀吉が気に入らないのか
「追加で女、子どもを掘り込め〜!」秀吉は兵士に言うと
「えっ⁈掘り込めっとは?」
「一般市民を掘り込むのよ。ワシから銭を取ったのだぞ?」
「ハッ」兵士は一般市民に向けられた。
「急げー!逃げろー!」一般市民は混乱。
(キャー!キャー!)兵士は女の子を攫さらってきて
「ほれ、女の子を支えてやれ!」秀吉は女の子を容赦なく飛び込まとびこませる。
「おのれ〜!豊臣はここまでやるのかぁ〜!」五右衛門は必死に浸からないようにした。
だが京を馬で街中引き摺った足は限界を迎えたと思いきや、黒い渦が回ってきて女の子を秀吉から取り戻す。
「おぉ!隠いぬ、来てたか!」五右衛門はニッコリと喜んぶ。
「なんじゃ、何が起きてる?」秀吉は慌てた。
というのも五右衛門を沈める為、女の子を掘り込んだが、黒い渦を回ってき焔ほのおが高々と上がり大きな白い怪物まで現れたことだ。
「われぇ〜来てたじゃないわ、ボケェ!ウメが心配できたら、こないなことになっとるやないかぃ!」隠いぬという狸は右目を傷をおってその右眼には白く輝いていた。
「怪物じゃ〜!やれー!」秀吉は慌てて言ったが
(ヴュ〜ン)低い鳴き声で
「怪物だと〜⁈おのれは死にたいんかぃ〜!おぉ〜⁈
大妖怪、狸の隠神刑部いぬがみぎょうぶ様じゃ!はよォ、どかんかぃ〜、われぇは〜⁈
この子はワィらのことを対等な心の目で見てるんじゃい。次、この子に手を出してみろ、一人残らず喰ってやるぞぉぉぉ、おぉ〜⁈」隠は大妖怪の隠神刑部と名乗り大激怒。すると妖怪の群れが現れた。
「誰が隠神刑部様に名前を名乗りしてんじゃ〜、あぁ〜⁈」「いっぺん喰い切ったろか?あぁ〜⁈」同じく玉と太郎は戦闘モード。
「ワシを誰だと思ってる?天下の太政大臣だいじょうだいじんじゃぞ!」秀吉は怒ったが
「知るか〜、ボォ〜ケェ〜!」妖怪達はさらに吠えて秀吉軍はぼーせんと固まっていた。
「大丈夫だよ、隠。玉ちゃん、太郎ちゃん、ありがとう」隠はウメに乗せてもらい
「ウメ、勝手にどっかに行くな!」
「ごめんなさい」ウメは謝り「五右衛門は?」ウメは盲目らしい。
だから隠いぬは「・・・他に楽しいことができたらしい」と嘘をついた。
「そうか。私は盲目だもんね。(隠いぬは嘘つくの下手、けど優しいもんね)」ウメは隠のことを(ギュウ)掴んで
「ワィ達にはよ、差別をしないウメが好きなだけだ。行くぞぉ?
オラァ〜そこを退けんかぃ⁈」隠神刑部は吠えると
「喰っちまうぞって言う出るんじゃい、オラァ〜!」「いてまうぞぉ、われぇは〜⁈」玉と太郎はまだ大激怒としたが、隠神刑部は言うと秀吉軍は妖怪の通る道を作って妖怪は去って行く。
秀吉達はビックリして腰を抜かし、一般市民も怖さのあまり鳴き声一つ挙げてなかった。
ウメは大妖怪、隠神刑部達を引き連れて去る。
そうして、石川五右衛門の幕を閉じる、不安が残り。
そんな中、明との間の講和交渉が決裂し、秀吉は作戦目標を「全羅道ぜんらどうを残らず成敗し、忠清道ちゅうせいどう・京畿道けいきどうにもなるべく侵攻すること!その達成後は拠点となる城郭じょうかくを建設し入れ替わりで城主を定め、その他の諸将は帰国させる!」として再出兵の号令を発す。
小早川秀秋を元帥として十四万人の軍を朝鮮へ再度出兵する。
漆川梁海戦しっせんりょうかいせんで朝鮮水軍を壊滅させると進撃を開始する。
二ヶ月で慶尚道・全羅道・忠清道を制圧。京畿道に進出後、日本軍は作戦目標通り南岸に撤収し、築かれた既存の城郭の外縁部に新たに倭城を築いて城郭群を補強した。
その後、第二次蔚山城だいにじいさんじょうの戦い、泗川しせんの戦い、順天城じゅうてんじょうの戦いにおいても日本軍が防衛に成功。
「よし!備蓄するようにしろよ!兵糧、玉薬を用意せえ!」秀吉は再出兵による大規模な攻勢を計画しており、それに向けて倭城に兵糧や玉薬などを諸将に備蓄するように命じていた。
だが秀吉は寝込むようになっていた。
「ングフ、ンングフッ!」秀吉は血を吐くようになる。
「誰か〜!誰か〜!」掠かすれた声で秀吉は呼ぶ。
「やっと効いたか?」風魔小太郎は「痒いなぁ」腕の義手を気にしながら秀吉の顔を覗き込んのぞきこんだ。
「誰なのかわからないだろう?お前らと同じく忍びだ。元北条家だ」風魔小太郎は笑う。
「・・・・・」秀吉は口をパクパクし声にならなんだが
「天下人、豊臣秀吉。中々忍び込むのに苦労したぞ?」風魔小太郎は言ったが
「・・・・・」秀吉は口をパクパクし声にならなんだが
「あー、声なぞは大きくは出ないよ!もちろん体もな!」蝋燭がら離すように風魔小太郎は置く。
「何故狙う!もう北条家は滅びたのじゃ。」秀吉がやっと掠れた声で言う。
「何故だと⁈ハハハハ!何故かわからんか⁈」風魔小太郎はは笑い「もし、天下人じゃなかったら秀長も小六も鶴松も誰が入れたかわからないお茶を飲むという事はしなかっただろうな。お前家達は戦国大名は。これは平和を望む為、影の王は平和を守る為には残虐も辞さない覚悟がまるで足りてない。だから死ぬまでじっと待ってるとしよう」風魔小太郎はじっと終わるまで秀吉に見ていた。
「もしかして・・・お前達は・・」
「その鍵は影の王の中。こないだまで俺たちですら計画を知らなんだからな」風魔小太郎は喋り終わると秀吉は静かに死去する。
「あぁ〜あ、死んだか」風魔小太郎は死ぬのを確認してから消えた。
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