なかなか読まれない方向け講座

第11節 どうしても読まれない……そんな時は?



 自信作が書けた! 推敲も完璧、よし投稿した!

 あとはアクセス解析を見て、評価もされるといいなあ。


 ……あれ、全然読まれないぞ? なろうで10PV、カクヨムは……1PV?


 どうして……⁉


 という方へ。折角の自信作が評価される以前に読者様の目にすら触れられない……そうなったら落ち込みますよね。書く気もなくなっちゃいます。


 それでもどうしても読んでもらいたい! という方向けに。

 この節では読まれるために作者ができることについてお話します。

 劇的な変化が見込めるかは分かりませんが、きっと少しは力になれるはずです。


 ……あと、その前に。

 作品が読まれないからってその作品が悪いわけじゃないですからね!

 投稿サイトには無数の作品があって、その中で埋もれちゃっているだけです。


 だから、そもそも目にしてもらえる機会を増やそうというわけです。


 前置きはこれくらいで、さっそく項目別に解説していきます。

 全部で七つあります。順不同ですが、番号が若いものが、やりやすいと思います。



①タイトルやあらすじを見直す


 中々読まれないなぁ……という時、第一にやってみて欲しいことがこれです。

 読者視点になって考えてみましょう。あなたがWeb上で小説を探すとき、作品を読む読まないってどうやって決めてますか?


 おそらくはタイトルに目を惹かれ、あらすじを見て決めていると思います。


 よくある例えとして、飲食店の看板とメニューがありますね。

 タイトルが看板で、あらすじがメニューです。

 いくら提供される料理が良くても、看板が質素なら人は集まらないし、入りづらいなあ……ってなってしまう、あれです。


 一目で内容が分からないと、Webでは中々読んでもらえないということですね。


 Web小説に長文タイトルが多い理由もそこにあるとされています。

 入り口に提供されるメニューが書かれてあるから入りやすいというわけです。

 とはいえ長文タイトルは付けたくない……という人もいるかと思います。そこは自分自身の気持ちと折り合いをつけることが大事です。


 短文タイトルのまま貫くとしても、もうちょっといいタイトルはないかなって考えてみるのもいいかもしれません。考え直すといい案が見つかるかも……?


 あらすじについても同様です。適当につけちゃった人は今すぐ変えましょう。

 メニューを見ても何が提供されるか分かりにくい作品はなかなか売れづらいです。


 ……と言いつつ、私の初投稿作品はタイトルもあらすじも短文なのですが。

 運が良ければ、読んでもらえることもあるということですね。



②文体(特に改行)を見直す


 初めてWebで書く、という人に多い印象がありますが、改行が少ないです。

 そういう作風なんだ! と言われると……それは否定しません。ですがぐっとこらえて、空行を開けてみましょう。2~4行ごとに入れるのがコツです。


 ……実はWeb上では紙媒体と違って、空行があった方が読みやすいんですよね。

 読者さんも必然、そういった作品に惹かれますし、続きを読んでくれます。

 私の周囲の話ですが、そもそも空行がないWeb小説は、読みづらいからあまり読まないという人もいました。読みやすさって重要なんです。



③X(旧Twitter)等のSNSを運用する


 小説には問題がないし、あらすじもタイトルも変えたくない……!

 そんな方向けです。……や、本当はどんな方でもおすすめです。


 私は処女作はタイトルもあらすじも訳が分からないものでしたが、それでも前々からXアカウントがあったおかげで読者さんがついてくれました。


 読まれたい方は今すぐアカウントを作成しましょう。

 Gmailアカウントを作って、認証メールを送ればアカウント完成です。

 他の創作家の方々との交流もできますし、これを利用しない手はありません。


 私もXはカクヨムと同名で活動しているので、DMで「読んでください!」と言いに来てもらえれば、いつでも読みに行きます。はい……。


 また、Xには『#RTした人の小説を読みに行く』等のハッシュタグもあります。そこにアドレスを張ってRTすれば、力技で読んでもらえます。

 読み合い目的の方もいらっしゃるので、そこから交流を広げることもできますね。


 交流を広げると、感想をくれる方も多いです。現に私はそうでした。


 アカウントの運用方法は至ってシンプルです。リンクを貼って宣伝しましょう。

 その際、自作の良い点や簡易あらすじなんかを添えると効果アップです。

 逆に「投稿しました」だけのリンクもない投稿は、中々読まれるに繋がりません。


 やってみたいけどよく分からない……という時は、他の作者様がやっていることを真似ればいいかと思います。


 その他にも時々、創作関連のことを呟くのもいいと思います。得体の知れない人よりも、中身が分かっている人の方が交流しやすいですからね。

 カクヨムで100PV突破しました! やった! みたいなツイートは一緒に喜んでくれる人も多くって嬉しくなれます。刻み過ぎはあれかもしれませんが……。



④毎日投稿してみる


 かなり上級者向けです。コンスタントに執筆、投稿できなければできません。

 或いは、疑似的に毎日投稿するために、ストック(書き溜め)をしておくといった方法が効果的です。この場合、書けてもすぐには読んでもらえなくなります。


 書けた小説をすぐ公開したくなる気持ちは痛いほどわかります。

 ですが、そこでこらえて毎日投稿のためのストックにしてしまいましょう。


 実際、毎日投稿できるのであれば、某なろうサイトなんかではかなり効果的です。

 ブックマークが付きやすくもなりますし、かなり良い手法だと思っています。



⑤トレンドを攻める


 傾向と対策をしっかりして、それにあった作品を書ければあなたも有名作家です。

 私はどちらかと言えば尖った作品をよく書くのですが、それだとやはり読まれづらい……といった結果になることが多いと思います。


 最近、どういった話が流行っているのか。どういうタイトルが目を惹くのか。

 研究して、自作に反映させた分だけ結果に表れるはずです。



⑥ランキングを理解して、不人気なジャンルの話を書いてみる


 こちらは某なろうサイトのランキング機能を利用した読まれ方です。

 なろうでは日間ランキングといったものがあり、ホームページに表示されます。

 ずーっと表示されているわけですから、必然的にたくさんの人が読みに来てくれます。そこに乗って、PVを稼ごうというものです。


 なろうの日間ランキングは、その日に貰った評価ポイントで決まります。

 人気のジャンル(ファンタジーや恋愛)でランキングに乗るのは至難の業ですが、あまり人気のないジャンル(純文学、アクションなど)であれば、少ないポイントでランキング入りすることができます。


 またこの時、短編であれば評価を貰いやすくなります。

 未完結の長編より、完結している短編の方が評価をつけたくなりますからね。

 不人気ジャンルの短編、おすすめです。


 とはいえ、書きたいジャンルと全くあっていない作品を、別のジャンルとして投稿するわけにもいきません。あなたの書きたい作品の中に不人気ジャンルのものがあるなら、むしろラッキーかも? というくらいのイメージです。



⑦継続して書き、作者としての知名度を上げる


 知名度がない状態では固定の読者さんがいません。これは大きいです。

 例えば超有名作家さんとあなたが同じタイトル、同じあらすじの作品を投稿したとして、読者が着くのはどちらでしょうか。残念ながら……前者ですよね。


 知名度を上げるには色々と方法があります。

 前にも説明したXなどから繋がりを作る方法、一度大きく売れる、など。


 そのほかにも、難しいですが、誰にでもできる方法があります。

 それが、継続して書き続けることです。たくさんの作品を書けば、それだけあなたの文章力は向上しますし、複数の作品からファンが着く可能性が高まります。


 ただこれは本当に難しいことですし、長い目でみないといけません。

 最低一年はかかると思っておいた方がいいかもしれません。

 じっくりと無理のない範囲で書き続けて、徐々に知名度を上げていきましょう。




 またも長くなってしまいましたが、これくらいでしょうか。

 今後、思いついたら増えるかもしれません。



 まとめです。


 読まれない時は七つのことを実践してみましょう。


・タイトルやあらすじを見直す

・文体(特に改行)を見直す

・X(旧Twitter)等のSNSを運用する。

・毎日投稿してみる

・トレンドを攻める

・ランキングを理解して、不人気なジャンルの話を書いてみる

・継続して書き、作者としての知名度を上げる



 全国の、どうしても読まれなくてつらい人に応援を……!

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る