執筆との付き合い方

第17節 10万文字書くためには……



 長編小説って、一体何文字からなんでしょうか?


 考え方は人によって様々ですが、私は100000文字からといったイメージがあります。100000文字ブーストという言葉が存在したりしますからね。

 長編を目指すのであれば、それくらい書けた方がいいです。


 と言っても、簡単なことではありません。

 100000文字書ける人は珍しい……というのが界隈でよく言われていることです。


 現に某なろうサイトでは、完結未完結問わず、連載作品520000作のうち、86000作品しか100000文字越えはありません(2024.4月時点)。


 カクヨムではもっと割合が低く、作品500000作中、100000文字を超えているのはたったの50000作品です。

 あなたが100000文字書けたら、その50000人のうちの一人です。

 これって凄くないですか? ふふ、凄いんです。


 作品文字数が100000文字に満たない実績なしの人は、書籍化も難しいです。


 ……しかし、なのですが。


 100000文字って無理なんですよ。難しいんです。だから少ないんです。

 SNSではたくさんいるように見えて心が折れますが、100000文字にも満たず、未完結のまま終わっていく長編(予定だった)作品は無数にあるわけです。


 100000文字くらい簡単に書ける? 余裕?

 敬服いたします。少なくとも私よりは遥か上の存在です。

 そのままずっと高みを目指していきましょう。


 ……ということで、100000文字が厳しいよーって方向けのアドバイスです。

 いつか達成するために小さな目標を立てましょう。


 やることは非常に明快。


 一日に書けるであろう文字数を自分で決めて、それを達成するまで毎日書く。

 ただそれだけです。



 私の場合は一日500文字です。作文用紙一枚とちょっとのイメージ。たくさん書けるよって人からしたらミジンコ並みの目標です。

 同じくらいの執筆量だよって方、いらっしゃいませんか……?


 正直それ以上もやったことがあるのですが、心が折れました。

 一日、できなかった日があると、もう駄目になる性質だったので……。


 無理せずにできる範囲で決めておきましょう。

 おすすめは私と同じ500文字。超えてもいいです。筆が乗る日は書きましょう。


 そうしていれば、たった(?)200日で100000文字達成です。

 とにかく筆が乗って1000文字書けた日が50日あったとしましょう。

 するとなんと150日で達成できます。

 半年以内で大体長編が一冊完成です。すごい。


 この目標の肝は、毎日続けるということです。

 筋肉トレーニングと同じで、筋トレをしていなければ筋肉が落ちていくように、書いていないと(私みたいな人は特に)書けなくなります。


 特に完璧主義者だったりすると、もうダメです。

 久しぶりに書いてみたら、前と同じレベルの文章が書けない。……ああ、書けない、今日はダメだ。パソコンの電源落とそう……ってなっちゃいます。


 そうならないように、毎日書く練習をしましょう。

 ほんとにちょっとずつでもいいです。最初は200文字とかでも構いません。むしろ習慣化のためには高すぎる目標はダメなので、1000文字目標はやめましょう。


 とにかくブレーキを踏まず、毎日執筆してみることが大事です。

 いえ。その前に、毎日執筆アプリやワープロソフトを開くことを意識しましょう。


 人は最短18日、最長254日、平均66日で、習慣化するという研究結果があります。

 簡単なことはすぐに習慣化し、難しいことは中々習慣化しないんですね。

 しかし、簡単なことでも最低でも三週間はかかるので、それまでは頑張って書きましょう。学生さんなら長期休みに入るタイミングなんかがいいかもしれませんね。


 習慣化のコツとしては、


・毎日できるくらいの簡単な目標を掲げる。

・最低三週間~は、自ら意識して行動してみる。

・具体的な目標をどこかに書いておき、すぐに見える位置に置いておく。

・書けた文字数をカウントしてみる(X等で呟いてみるのもありです)。

・続けることを意識しすぎて、一日できなかったからといってすぐに諦めない。体調不良などはカウントせず、次の日からまた習慣化のために書き始める。


 などなど。これで一度、習慣化してしまえばこっちのものです。



 本節のまとめです。


・毎日執筆することで書き続けられるようになる。

・100000文字を目指すなら、まずは毎日500文字程度、目標に書いてみよう!


 です。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る