第8節 キャラクターの作り方
まだ魅力的なキャラクターがいない……というあなたへ。
それじゃあ一緒に作っていきましょう。大丈夫です、怖くないですよ!
一番最初に決めることは登場人物の設定です。これがないと始まりません。
ここでは世界観と違い、テンプレートを用意してもいいかと思います。
これも『登場人物_テンプレート』で検索すればたくさん出てきますね。
参考までに、私が最低限決めている項目も書いておきます。
・名前(基本的には必須ですね!)
・年齢(学生とかでなければ、大体で構いません)
・性別(これも基本的に必須です)
・髪型
・身長や筋肉量、胸囲などの体型
・服装(髪型や体型と合わせ、小説のキャラクター描写に役立ちます)
・性格
・長所と短所
・特技や部活、趣味など
・家庭環境(特殊な場合を除き、家族構成程度で構いません)
・能力ものなら、能力やスキル
・願望(何が欲しいか、したいか。行動原理を決める際に役立ちます)
・カタルシス(特に主人公に欲しいです。読者がその主人公に自分自身を投影して、どういったカタルシスを覚えるのかを考えておくといいです。強敵を倒して優越感に浸るのか。たくさんのヒロインに囲まれて幸福感を得るのか)
たったこれくらいです。正直、体型さえ決まっていれば体重の値は要らないことがほとんどです。家庭環境が良い、加えて頭が良いという長所が決まっているなら、学歴も深く考える必要はないでしょう。必要になった時点で増やせばいいです。
ただ、これらの項目はサブキャラクターも含めて全員分、考えた方がいいです。
設定が甘いキャラクターを書くと後々後悔します(私はしたことがあります)。
次に必要になってくるのが、キャラクターの行動原理、理念です。
これが定まっていないと、キャラクターの動きに一貫性がなくなってしまいます。テーマと似ていますね。ほとんど同じものです。
ですが、テーマは『作者がキャラクターに進んで欲しいレール』です。
そして、行動原理は『キャラクターがなぜそのように動くのか』です。
なぜこの男は恋人をたくさん作るのか? なぜ彼女は料理が全くできないのか?
どうして少年は嘘を吐くのか? なぜ、どうして?
理由も色々あるでしょう。そのキャラクターが持つ欲求。夢や、信条。
もしかすると脅されたことによる恐怖かもしれません。
どういう理由があってその行動を取るのか。それがしっかりしていると、厚みのある魅力的なキャラクターになること間違いなしです。
行動原理はキャラクターの感情や性格、生活などから生まれます。
過去のこういう一件から性格がこうなった……みたいな感じもそうですね。
そして、その行動原理について作中で説明があればなおよいです。
設定だけにしておくのは勿体ないです。どこかで説明を入れてしまいましょう。
素晴らしいストーリーだけでも小説は面白くなりますが、このキャラクターなら、ここでどうやって動くだろう? という考えがあれば、より一層自然になります。
行動原理がしっかりしていないと、なんでこいつはこうしたんだ? というシーンが増え、それが作品全体の不自然さに繋がってくるからです。
……と、理屈っぽく難しく説明しましたが、実際はそこまで難しくありません。
前述の通り、なぜこのキャラクターはここでこう動くのか? を考えるだけです。
そしてテーマと設定さえ決まっていれば、最初からできる人も多いはずです。
──ちなみにですが、どうしてもイメージが固まらない場合。
外見や性格だけなら別作品のキャラクターをイメージして考えても構いません。
その他の設定が違っていれば全然別キャラになります。
ただこのやり方の弱点として、参考にしたキャラクター(または実在の人物)に引っ張られ過ぎる可能性があるので、ほどほどに考えておきましょう。
まとめです。
キャラクターは設定と、それと同じくらい行動原理を大事にしましょう!
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