概要
許された者の物語
※本作は縦組み表示を推奨しております。
(あらすじ)人の記憶を消す力を与えられた「わたし」は、凄惨な事故や事件に巻き込まれた子供たちの記憶を消して、教会に併設する孤児院「いのりの園」で彼らを育てることを使命としている。自分自身も同じ、「記憶を消された子」であるわたしは、そんな子供たちを育てながら、自分の消された過去を知ることになる。
(あらすじ)人の記憶を消す力を与えられた「わたし」は、凄惨な事故や事件に巻き込まれた子供たちの記憶を消して、教会に併設する孤児院「いのりの園」で彼らを育てることを使命としている。自分自身も同じ、「記憶を消された子」であるわたしは、そんな子供たちを育てながら、自分の消された過去を知ることになる。
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!胸を締め付けられる想いを抱く
何が罪か、何を許し、何を断罪するのか。
それらがそこかしこに散りばめられてるいる。
誰に感情移入するかによってそれは如何様にも形を変える。
それを読み進める事で読者に気が付かせる作者のテクニックは秀逸に思えた。
この話しに正解は存在しないのだろう。
読み手がそれぞれ折り合いを付ける余白を残し、「道理」と「許し」の間で靄に包まれる様な、そんな気持ちになった。
私は読後に胸を締め付ける様な遣る瀬無さが心を支配し、正しさと優しさは紙一重で違うことなのだと感じた。
私の抱いた感情も作者の手腕によって誘導されたものなのだ。
物語の縦軸を深く作り込んだ作者に敬意を評したい。
何を感じ、何を思い、何を許す…続きを読む