何が罪か、何を許し、何を断罪するのか。
それらがそこかしこに散りばめられてるいる。
誰に感情移入するかによってそれは如何様にも形を変える。
それを読み進める事で読者に気が付かせる作者のテクニックは秀逸に思えた。
この話しに正解は存在しないのだろう。
読み手がそれぞれ折り合いを付ける余白を残し、「道理」と「許し」の間で靄に包まれる様な、そんな気持ちになった。
私は読後に胸を締め付ける様な遣る瀬無さが心を支配し、正しさと優しさは紙一重で違うことなのだと感じた。
私の抱いた感情も作者の手腕によって誘導されたものなのだ。
物語の縦軸を深く作り込んだ作者に敬意を評したい。
何を感じ、何を思い、何を許すか、是非とも貴方にも考えて頂きたい作品です。
(とんちんかんな事を言っていたら犀川様削除してください、真面目ぶるとやらかしますので(汗))