【第12話】足りない?
昨日、店長に「八木は努力してる、けど努力がまだ足りない」と言われました。厳しい言葉だけど分かります。『努力してない』じゃなくて認めてくれていると分かって嬉しい。人より努力をしなければ目標の成果が得られないことがあるから。
「本の値下げはどうだ?」と聞かれましたが、これは『しない』ではなく『出来ない』のです。何故かというと……【再販制度】があるからです。
”著作物の再販制度(再販売価格維持制度)とは、出版社が書籍・雑誌の定価を決定し、小売書店等で定価販売ができる制度です”→『一般社団法人 日本書籍出版協会』より一部引用。
と、あるように日本中どこでも平等に同じ定価で購入できるのです。様々な人々に貧富の差が関係なく【平等】に届けることができます。
……こうやって店長に説明するといつになく真剣に頷いて聞いてくれました。
そしてもう一つ。販売では【独占禁止法】がありますが書籍は除外されてるんですと伝えました。
独占禁止法の目的は、端的に公正で自由な【競争】を守るためにあるのですが、なぜ書籍が除外されているのか、理由は一言で言ってしまえば様々な本を【平等に人々に届ける】とためです。そもそも競争に参加しないということです。
もし、価格競争になると売上が良いものしか書店に置かれなくなります。これじゃあネットで電子書籍が台頭している中、本屋に行く意味は……ないですよね。
ネットではランキング掲載されていることが多いです。理由は電子書籍は【再販制度】には属さないので値下げが可能だからです。書店は値下げが出来ないかわりに、立ち読みの自由や書店が出版社に【返品】することが可能なんです。
って店長に生意気に説明していたら……「八木……意外と真面目に考えてるんだな」と言われました。どういう意味!?
「店長、書店の良さって何だと思います? 人それぞれだと思うけど、五感で感じられる空間とか……その時求めている潜在意識が本選んで手に取る奇跡とか──」
「んー、そうだな。立ち読みで下手したら全部読めるところかな」
「ま、まさか頭に全部記憶して帰ってるんですか!? 書店の迷惑にはならないようにしてくださいね……」
「1日中、読んじゃいねーよ」
こんなことをやり取りをしながら、その日は帰宅しました。
ふらっと立ち読みして帰る……きっとそこには【書店だからこその良さ】があるんだと思います。
とはいえ、この急速な変革の時代に改善は必須。その一歩で魔法の書店オリジナル栞を付けて販売、名刺、note、webサイトの作成としてきたけど……まだまだなようです。
けど諦めませんし、逃げません! 魔法の書店の赤字から脱却するまでは。ダメなら違う方法を探して、試行錯誤するんだから。
今日は店長が真面目なんていうから、日記まで真面目になりました。
【今日の一言】→SNSにて発信している一言。
皆さん今日もお疲れさまでした。私は今日、はちみつシロップを炭酸で割りレモンを添えて爽やかな朝を迎えました! 明るい春を迎えたいものですね。
また明日!
──つづく。
特殊あとがき
今回、すみません、約1時間遅れで投稿しました。修正が長引いていましたご容赦くださいませ。
カクヨムでは、2023年12月31日ですね。いつもよく分からない日記を読んでくれてありがとうございます。ここまで読んでいる人がいるか分からないけど……良いお年をお迎えください。貴方に沢山の感謝とハッピーが届きますように。
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