鬱ゲーの嫌われているボスキャラに悪役転生した俺、死亡フラグを折り続けていたら、世界を救う側になっていた

俺はある日、『それでも俺は！』（それ俺）というRPGの世界に転生した。
それ俺は、マルチバッドエンディングなるシステムが採用され、どのルートでも世界が滅びる鬱ゲーだ。

しかも転生したキャラは、プレイヤーに最も嫌われているボスキャラ、ジャック・シューだった。
ジャック・シューはとにかくウザい攻撃が多い上に、主人公の幼馴染を殺したことが原因で、多くのプレイヤーからヘイトを集めていた。
ゲームでは、下水道にぶち込まれて溺死するのだが、その末路に歓喜するプレイヤーがいるほどだ。

最悪な世界の最悪なキャラに転生してしまったが、幸いなことに主人公とのバトルまで時間的な猶予はあった。
だから俺は、下水道エンドを回避するために、死亡フラグを折ることにした。
その結果、なぜか世界を救う側の人間になっていた。