2話

 真葛は遺体の第一発見者になった。

 学会は中断し、紫子の判断で警察も来た。

「被害者は登呂 史郎。先ほど講演を行っていた教授です」

 紫子が非番ながら指揮を取り、説明をする。

「恐らく階段から突き落とされたことによる死亡です」

「防犯カメラを見てみるか」

「ええ」


 防犯カメラには、バッチリと容疑者の姿が映っていた。

 あまりにもバッチリと映っていたので、向井は拍子抜けしてしまう。

「後は、こいつをしょっ引くだけだ」

「この人、増田先生じゃん。生物学の」

 隣で防犯カメラの映像を見ていた宮沢が言う。

「お知り合いですか?」

「知り合いっつうか、同僚? 非常勤で生物学教えてる」

「ご協力感謝する」

「おお、頑張れよ」

 向井達は容疑者を探しに走っていく。


 数時間後、犯人の増田 卓也は警察に捕まっていた。

「STOP細胞はあるんだよ!」と謎の絶叫を発しながら。

 殺害理由は、登呂教授が、増田の論文を認めず、言い争いになって突き飛ばしてしまったとのことだった。

「この大学、米花町じゃねえんだから」

 同僚が殺人犯になってしまった宮沢が呟く。


「と、まあ、こんな組織です」

「何か、もっと謎解きっぽいのないのかよ!」と潤がツッコミを入れる。

「現実なんて、こんなものですよ」

「まあまあ、スピード解決でいいじゃねえか」

「展開が早すぎる!」

「俺も学者仲間ほしいし、良かったらgift入らねえか?」

「潤、入ってみよう」

「川端、お前、正気か⁉」

「川端さん、いらっしゃいませ~」

「先っちょだけ入ってみろよ」

「先っちょだけって何だ!」

 紫子と宮沢、川端が潤を取り囲む。

「あ~、もう分かった! 入ればいいんだろ!」


 潤と川端が加わり、より賑やかになったgift。

 たまには難解な事件が来ても、ええんやで!


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