第4話
「来たようですね」
「紫子ちゃん、おまたせ」
警察と共に、二人の人物が現場に到着する。
二人とも眼鏡をかけており、一人は女性、もう一人は男性だった。
女性は白衣を着ており、医者のようだが、男性は普通に私服であった。
「死因はナイフによる失血死ね」
救急隊が到着した頃には、ミキはもう息絶えていた。
腹に刺さったままのナイフを見て、女性が言う。
「こんな可愛い子が亡くなってしまうなんて、世界の損失だわ」
彼女の名前は仙道和泉。医者である。
これから遺体が警察に運ばれ、見分がなされるので、それに同行する。
「紫子さん、俺はどうすればいいですか?」
彼は有明憂。
「私に付いていて下さい」
警察には見えない二人を見て、宮沢は紫子に問う。
「この二人は?」
「このお二人は私の仲間です。警察とは関係ありません。gift― 個性、才能という意味があります。才能のある人物を私の独断と偏見で選んだ、警察外の組織です。組織の枠、常識に囚われない柔軟な発想を期待しています」
「そんな組織があるとは知らなかったぜ」
「はい。私は、私独自の視点から捜査をします。Why done it. 何故、殺したのか? 私は、これを重要視します」
宮沢、連太郎、和馬の三人は警視庁に同行し、紫子と憂による事情聴取を受けることになった。現場には科学捜査班が血痕や指紋を採ったりしている。
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