概要
事件に巻き込まれた、若い町医の戸田研水は、師である杉田玄白の助言を得て、事件解決へと協力することになるが……。
以前、書き切れずに断念した物語です。
頭の中では完結しているので、なんとか今度こそ……。
近況ノートに、登場妖怪、怪物の図もupしました
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!王道にして清新な傑作伝奇小説!
西洋の怪物たちが江戸の町を恐怖におとしいれる!
彼らを創造したのはかの平賀源内なのか?
そして対抗するはかの杉田玄白の弟子!
学生時代、山田風太郎の『魔界転生』や国枝史郎の『八ヶ嶽の魔神』などを夢中で読んだ私にはたまらない、王道にして清新な傑作伝奇小説です。
筆力や時代考証力も圧倒的で、怪物との戦闘シーンは迫力と緊張感に満ちていますし、江戸時代のさまざまな知識も身につきます。
また、頼りない一面もあるものの優秀で善良な蘭方医の戸田研水、嫉妬深いが責任感の強い同心の景山、飄然とした剣の達人の後藤、自分のことしか考えていないちゃっかり者なのになぜか憎めない、研水の使用人六郎など、キャラクターも…続きを読む - ★★★ Excellent!!!歴史的事実の裏側に創造された狂気と怪異の物語
まず驚くのは、物語の裏側に深い知識の裏付けがあり、その上で狂気や怪異を非常に自然で説得力のある方法で描写していることです。
西洋の化物が江戸の街に現れたならば、何が起きるのか。
江戸の人々は未知の怪物たちをどう捉え、どのような動揺や恐慌を感じ、どう対処するのか。
その想像力の解像度が高く、物語に引き込まれます。
また、平賀源内や杉田玄白といった歴史の教科書に登場する名前だけはよく知った人物たちの関係性や内面の描写は、本当にそのようなやり取りがあったのではないかと思わせるものでした。
特に平賀源内に関しては、彼が主催した物産会や温度計の原理を理解したという実際の逸話をベースに、物語…続きを読む - ★★★ Excellent!!!新感覚の大江戸あやかし捕物帳!
~あらすじより~
文化14年(1817年)の江戸の町を恐怖に陥れた、犬神憑き、ヌエ、麒麟、死人歩き……。
事件に巻き込まれた、若い町医の戸田研水は、師である杉田玄白の助言を得て、事件解決へと協力することになるが……。
有名な歴史上の人物の名も出てくる、江戸を舞台にした作品。日本や中国の妖怪や海外の怪物まで。なぜそんなモノたちが江戸に現れ、事件を起こすのか。
その原因はなんなのか。
ただの町医である研水は、事件に巻き込まれたことをきっかけに、その解決のため奉行所の同心、影山に協力することになる。
文芸小説といっても良いほど、洗練された作品。妖怪の詳細は近況ノートを見ればより物語を楽しめ、絵…続きを読む