第8話 癒し

ナイルの水中で花を育てる権利の手続きが終わったようだ。


「アオイさま、終わりました」

「お疲れさま」

「これで、水中の花を売りにだして売れればナイルさんはだいぶ裕福になると思います」


ナターシャがいった。


「ありがとうございます」


お礼をいうナイルにクレアが話をする。


「裕福どころか、お金持ちですよ」

「そうでしょうか?」

「次は、どうやって売るか考えないとですね」

「はい」


ナイルは嬉しそうだ。


「今日はもう遅いから続きは明日にしようか」

「はい」

「ナイルは今日ここに泊まっていくといいよ」

「え? いいのですか?」

「ああ、クレアいいよな」

「はい、もちろんです」

「では、そうさせていただきます」


食べたあとの片づけも画面で片づけというところを押すだけで片づけができる。

ゴミもでないしいい世界だよな。


「では、わたしは帰ります」

「ああ、ナターシャまた明日よろしくな」

「はい」


ナターシャはとなりの部屋に帰っていった。


「アオイ、お風呂に入りますか?」

「ああ、そうだな。ナイル、先に入るか?」

「いえ、あとで結構です」

「そうか、じゃあ先に入るかクレア」

「はい」

「ひゃっ!」


ナイルが変な声をだした。


「ナイル、どうした? 大丈夫か?」

「あ、はいなんでもないです『アオイさんとクレアさんが一緒にお風呂に入ることに驚いただけです』」

「なにか言ったか?」


ナイルが小さな声でなにかを話したが聞こえなかった。

まあ、いっか。


おれはお風呂場にいった。

そして、服が脱げシャワーの前にたった。

すると、クレアが入ってきてクレアも一緒にシャワーを浴びた。

クレアはおれの体を洗ってくれた。

おれたちは石鹸の泡まみれになりながらお互いをあらった。

クレアの柔らかい体、なめらかな肌を独り占めできるなんて最高だ。

クレアの胸を洗うと、クレアから声がもれる。

その声が可愛くてたまらないのだ。


おれたちは湯船につかる。


ジャブーン!


「あ~、今日の疲れがとれる~」

「アオイ、お疲れのようですね」

「ああ、でも大丈夫だ」


クレアが心配しているように見えた。


「そろそろでるか?」

「はい」


おれは、脱衣所にでた。

すると風がふき体の水がなくなった。

そして、体に部屋着がぴたっとつきゆっくり体から離れていく。

ちょうどいい感じに服がきられるのだ。

なにもしなくていいなんて楽だ。


おれは、お風呂からでた。

すると、ナイルが待っていた。

少し顔が赤く見えた。

あっ、そうか。

クレアと一緒にお風呂に入ることが普通だと思っていたが普通じゃなかった。

お年頃の女の子にしたら恥ずかしいことなんだよな。

さっきの変な声は驚いた声だったのか。

ナイルごめんよ。


「ナイル、お風呂にはいっておいで」

「あ、はいわかりました」


ナイルはお風呂場にいった。

そして、クレアが説明していた。

低マンションとは機能が違うってことかな?

クレアがでてきたのできいてみた。


「クレア、ナイルに使い方を教えていたみたいだけれど場所によって違うのか?」

「はい、違います。ここの機能は最高なので他のところではありえないくらいの機能です」

「そうなのか」


しばらくすると、ナイルがお風呂からでてきた。


「アオイさん、お風呂入ってきました」

「ああ、気持ちよかった……か」


ナイルをみて驚いた。

ナイルもキャミソールをきていた。

うう、可愛い。

目のやり場にこまる。


「はい、とても温まりました」

「ナイルの服はクレアが貸したのか?」

「はい、ナイルさんにも似合うかと思いまして」

「ああ、そうだな可愛いな」

「はぁ」


ナイルは顔を赤らませて目を背けていた。

ナイル、可愛いな。


「アオイ、ナイルさんの寝る場所はどうしますか?」

「え?」

「一緒に寝ますか?」

「いやいやいや、それはまずいだろ」

「そうですか、ではとなりの部屋にベッドをおきますか?」

「ああ、そうだな」

「あのぅ……、わたしも一緒に寝てもいいですか?」

「え?」

「もしよろしければなのですが……」

「ああ、おれはかまわないけどクレアはどうだ?」

「わたしもかまいませんよ」

「なら、一緒に寝ようか」

「はい、ありがとうございます」


こんな可愛い女の子ふたりと一緒に寝ていいのか?

しかもキャミソールだぞ。

おれは寝れるのだろうか。


「アオイ、寝てください」

「ああ」

「わたしはこちらに寝ますのでナイルさんはあちらに寝てください」

「はい、わかりました」


おれの右側にクレア、左側にナイルが寝ることになった。

うううう、これはたまらん。

クレアは昨日と同じようにおれの腕に抱きつきながら寝ている。

ナイルは普通に横になって寝ているようだ。

さすがにナイルの方にはあまり向けない気がする。

おれはクレアの方を向きクレアに抱きしめられながら胸の谷間に顔をうずめながら寝た。

今日の一日の疲れが癒された。


おれはすぐに寝ていたようだ。

すると、背中にナイルが抱きついているのを感じた。

ん?

おれは寝がえりをしてナイルの方をみた。

ナイルは寝ていた。

ナイルはさみしいのだろうか。

一緒に寝たいともいっていた。

おれは、ナイルを抱きしめた。

すると、ナイルの目が開いた。

ん?

これはやばいか?

しかし、ナイルの目はうるうるしていた。

そして、おれを強く抱きしめかえした。

こ、これは本当ならこのまま行為にうつってもいいところなのではないか?

でも、となりにはクレアがいるし無理だ。

しかし、ナイルは意外と積極的だな。

こんな姿をクレアが見たらどう思うだろうか。

考えたら急に、背中がゾクゾクした。

おれは、ナイルの手をほどき寝返りをしてクレアの方を向いた。

そしてクレアに抱きついた。

クレアは優しく抱きしめ返した。

ふぅ、よかった。

そして、おれはクレアの唇に軽くキスをした。

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