第12話 試作品完成!

クレアとナイルに挟まれながら寝ていたようだ。

ふたりのキャミソール姿はがまんできない。

キャミソールから透けて見える下着。

短めのキャミソールから綺麗な太ももがいやらしく見えるのはおれだけなのか。

ん~がまん、がまん。


「アオイさん、もう起きられたんですか?」

「ああ、昨日はそのまま寝てしまったようだな」

「はい、疲れていたのでしょう」

「ああ、そうだな」

「朝食の支度をしますね」

「ああ、ゆっくりでいいよ」

「はい」


クレアは朝食の準備にとりかかった。


「おはようございます、アオイさん」

「おはよう、ナイル」

「昨日はお疲れのようでしたね」

「そうみたいだな」

「アオイさんに了承も得ず、一緒のベッドで寝てしましました。すみませんでした」


ナイルは謝っていた。


「別にいいよ、クレアがいいっていったんだろ?」

「はい」

「なら、おれはかまわないよ」

「ありがとうございます」


おれは、クローゼットの前にたった。

着ていた部屋着は脱げ、パンツ一丁になった。


「きゃぁ!」


ナイルの声が聞こえた。

あっ、俺ナイルがいることを忘れてた。

まあ、パンツ履いてるしいいだろ。

しかも一瞬だしな。

すぐに、今日着る服が体にまとわりつく。


「ナイル、今日は花を入れるガラス鳥かごができるはずだからあとで花を摘みに行こうな」

「はい」

「ナイルも着替えるか?」

「はい、どのようにしたら着替えられるのでしょうか?」

「このクローゼットの前に行くと着替えられるぞ」

「そうですか? では」


ナイルはクローゼットの前にたった。

すると、着ていたキャミソールが脱げ下着だけになった。

おれは見てないふりをした。

しかし、いつまでたっても服がでてこない。

ナイルはおれが見ているとは知らずに振り返った。

おれと目が合い、赤面した。


「きゃぁ!」


ナイルはすぐに座り込んだ。


「ナ、ナイル大丈夫だ……いま、クレアを呼んでくるから」


おれは慌ててクレアを呼びにいった。


「クレア! 大変だ!」

「どうしたのですか?」

「ナ、ナイルの服が脱げた」

「それはどういうことでしょか?」

「おれのクローゼットの前にたったら服が脱げた」

「わかりました。服のセットをしていなかったのですね」


そうか、服のセットをしないといけなかった。


「わたしがナイルに教えてきます」

「ああ、頼む」


クレアはナイルのところにいった。

しばらくすると、クレアとナイルが部屋からでてきた。


「アオイ、もう大丈夫ですよ」

「ナイル、ごめんな」

「いえ、可愛い服を着させてもらいました」


ナイルはクレアの服を着ていた。

すごくかわいい~


「ナイル、似合ってるな」

「はぁっ、ありがとうございます」


ナイルは顔を赤らませた。

こういうときのナイルはすごくかわいいんだよな~


チリンチリン!


「おお! ナターシャかな」

「おはようございます、アオイさま」

「ああ、ナターシャおはよう」

「ナターシャさん、おはようございます」

「おはようございます」


「アオイさま、ガラスの試作品ができたようです」

「そうか?」

「朝食が終わってからお出ししますね」

「ああ、もうあるのか?」

「はい、画面からすぐにだせます」


そうか、画面上にのせることができればすべて画面から取り寄せできるのか……。


「とりあえず朝食をいただこう」

「ナターシャも一緒に食べよう」

「はい、いつもありがとうございます」


おれは、この世界にきてまだわからないことばかりだし食事のときにいろいろ話が聞けるので一緒に食事をしようと提案した。


「これから食事はみんな一緒に食べよう」

「いいんですか?」

「クレアは大変か?」

「いえ、わたしも賛成です」

「そうだよな、大勢で食べたほうが楽しいよな」

「はい、そうですね」


みんな嬉しそうでよかった。


「「「いただきます」」」


相変わらず、クレアの食事はおいしかった。

特にナイルが一番おいしそうに食べる。

いままでどんな食事をしていたのだろう。

食べ終わると、さっそく試作品をみてみた。


ん~いい出来栄えだ。


「ナイル、どうだ?」


ナイルをみた。

すると、ナイルは目に涙をためていた。


「はい……、とても可愛いですっ」

「ナイル、まだ売れたわけではないぞ」

「はい、そうですね」


「ナターシャどう思う?」


ナターシャを見ると、ナターシャも泣いていた。


「おいおい、ナターシャまで」

「すみません、なんかナイルさんが大切に育ててきた花をここに入れると思ったらなんか嬉しくて涙が出てきてしまいました」

「そうだな」


おれはクレアをみた。

クレアは泣いてはいなかった。

むしろ試作品を真剣に見ていた。


「アオイ、ここの長さを変えられるようにできたらもっといいと思います」

「ああ、そうだな」


クレア、真剣だな。

たしかに、飾るときに同じ長さより違う方が可愛いもんな。


「形はしばらくはこの形だけで勝負しよう」

「そうですね、様子を見て変わった形も出していいと思います」

「そうだな、そうと決まれば少し直してもらおう」

「はい」

「ナターシャお願いできるか?」

「はい、かしこまりました。そのまま注文もします」

「ああ」


ナターシャはさっそくガラス職人と画面上でうちあわせをしていた。


「ナイル、このあとは花を摘みに行こう」

「はい」

「クレア、最初にどのくらい用意しておけばいいかな?」

「アオイ、わたしの予想ですがかなり売れると思っていいと思います」

「そうなのか?」

「はい、ですので100は用意しておいた方がいいかと……」

「え? そんなに売れる予想なのか?」

「はい、かなり珍しいですから」


たしかにそうだよな。


「じゃあナイル、流木つきと石つきの花を100本摘んでこよう」

「はい、わかりました」


おれたちはドキドキとワクワクが止まらなかった。


「アオイさま、ガラスの鳥かごはすぐにできるようです」

「そうか」

「もうそのまま画面から取り寄せできます」

「わかった、では花を摘みに行こう」

「はい」


おれたちはナイルの花のあるところまで水上カーでいった。

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