同志少女よ、謎を解け!
『同志少女よ、敵を撃て』(著:逢坂冬馬 氏)。
2021年の第11回アガサ・クリスティー賞大賞、2022年本屋大賞のダブル受賞、2022年4月現在で40万部近くに達する大ヒット作です。
第二次大戦中の美少女ロシアンスナイパーを主人公にした、
ミリタリーなミステリー? ミステリーなミリタリー?
そんな、ハイブリッド感覚の、ユニークな大作小説です。
作品の素晴らしさは折り紙付き、ということで……
ちょっと変わった視点から、作品世界を楽しんでみましょう。
じつは、ミリタリーだけどミステリーな、幾つかの謎が、
作品中の描写に潜んでいます。
読んでいて、「あれっ、どこか変?」と違和感を覚える、何か。
これはひょっとして、作者の意図による、謎かけなのです。
読めば読むほどに、深まる謎。
そこには多分、この作品の制作過程が隠されていると思われます。
あまりにも興味深いので、
文脈と行間に秘められた謎を探し、私なりに謎解きを試みました。
これはあくまで、個人的な感想文です。
作品を批判するつもりは全くありませんが、
作者様、失礼がありましたら、何卒お許し下さい(平伏)……
※いわゆる“ネタバレ”は避けたつもりですが、皆様、必ず
『同志少女よ、敵を撃て』を読んでから、本稿をお読み下さい。