「…で、その性欲処理を、僕にさせたわけだ?」


「だぁら、仕方ねぇだろ~!どっちかって言うと俺のが被害者だしさ~?」



あれから兄貴達の情事の音を、30分位聴き入ってしまい。


我に返った俺は、

たまらず春流の元へやって来たのだが…。


事の顛末を、洗いざらい吐かされれば。

案の定、不機嫌になっちまった…春流。







「ヒドいよね~いくら寝呆けてたからって、僕とお兄ちゃん間違えちゃうなんてさ?」


キスしまくって赤く熟れた唇を尖らせて。

そっぽを向く春流を、背中から抱き寄せる。


勿論エッチの後だから纏うもんもなく、

肌の熱がじんわり伝わってきた。







「春流、悪かったって。な…?」


「もう、しょうがないなぁ…」


そう言って振り返った春流が眼で誘うから。

もう一度その身体を、ベッドへと押し倒した。







余談だが、兄貴と夏津さんの喧嘩の原因てのが…

兄貴が他校の女子高生から、告られた事らしく。


その女が大胆にも不意打ちで、兄貴にキスしちまいやがって。その現場を、運悪く夏津さんが目撃したそうで…。



カッとなった夏津さんは、兄貴の話しに聞く耳持たず。3日間、殆ど口も聞かないで避けていたんだと…春流から聞かされた。







「まぁ結局、お兄ちゃんの早とちりだってわかったし。ふたりともラブラブだからね~。」


「ふ~ん…。」



確かに一番とばっちりを喰らったのは、俺なわけで。

あの後も、きっちり兄貴から制裁まで受けたんだけど…な。





(結構ヨかったんだよなぁ~…夏津さんとの────)


年上の色気とか、積極的なところとか…。

ぼんやりとあの時の感触を思い起こしていたら。






「せ・い・じ・く・ん?」


「うおっ…!!」


俺の目前で、冷ややかに睨む春流の姿。

ヤベ…もろ顔に出てたみたいだ。






「何を想像してたのかなぁ…?そんなヤらしい顔して!」


「ま、待て…違うんだってば…」


「何が違うってのさ?もう晴二君なんて知らないから!」






「仲良いな、アイツらも。」


「ふふ、ホントだね~。」




今度は誰の番かしら?



×××



仲直り、シよ?



happy end?

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BL短編置き場。 祷治 @jmjmjm1046

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