⑤
「ああ…こげんして、身体くっつけとったら、さ…」
互いのが擦れてヤバかたいね…と、下腹部を修治のそれへと当ててきた絢斗。
ヤラシイ律動を描いてユラユラと絢斗が腰を振れば…
握り合う二本の雄の先端が熱く絡み合い、透明な蜜の糸を生み出した。
それだけのことで、二人の雄は歓喜して脈を放つ。
「絢斗…手、止まっとっぞ…」
「し、修治やって…もう限界なクセに…」
「はッ…俺はまだまだ余裕たい…」
「ああッ…!」
徐に腰を引かれ、グチュンと先走りが水音を鳴らして。昂る修治の雄に自身を抉られ、堪らず悲鳴を上げた絢斗。
脱力に駆られ、無意識に修治へとすがり付けば…。
修治は目を細め、獣臭い笑みを溢した。
「気持ち良さそうやっか…な?」
ほう…と耳元で問われ、大袈裟に反応してしまう絢斗。修治の為に作ったキャラとはいえ、遊び人だった自分がまさか童貞の修治に翻弄されるなんて有り得ないと思ったけど…。
純粋に向けられる性欲は悪くない。
むしろクセになるかも…とか。
絢斗は今にも飛びそうな意識の中で悟った。
「はあ…はぁッ…」
「修治ッ…あ…」
実際は誰か来てもおかしくない状況だったけれど…。
一度火が点いてしまったら、もう────…
「アアッ…しゅう、ちゃんっ…も、イッちゃうよ…」
「ッ…!…なんやそいっ…」
こげん時にガキん頃の呼び方とか反則やろ───…
タガが外れた幼なじみの不意討ちに、舌打ちする修治。
しかし彼もまた恋人に煽られ、一気に快感が加速して…
「絢斗…絢斗ッ…」
「しゅうちゃっ――…アアッ…!」
無我夢中で互いを高め合い、
欲の塊をグチりと重ね合わせたなら。
ほぼ同時に、二人分の精液は…勢い良く体外へと吐き出された。
「なぁなぁ~…さすがに言うても良かとやない?」
ここまでシたとやっけんさ~と、先程の余韻に任せ擦り寄ってくる絢斗に。修治はバツが悪そうに眉間を険しくさせる、が…
「ッ………いとるに決まっとったい…」
観念して放たれた告白は、うやむやに絢斗の耳へと届けられてしまい。彼は不満タラタラと、わざとらしく頬を膨らませてみせた。
「え~はっきり言わんば分からんたい!」
「ばっ…重かやっか!」
肩に腕を回してのし掛かれば「退けさ!」と不機嫌そうにする修治。
しかしそれが本音でない事は、既に明白なわけで。
あからさま真っ赤になる耳元に、絢斗はニヤニヤと頬を緩める。
「しゅ・う・ちゃ・ん~?」
畳み掛けるよう修治の膝に対面して乗っかり。
甘えるよう上から彼を覗き込めば…
「オレんコト、好き…?」
「……好きじゃなからんば、こげんコトせんちゃろもん…」
キスも嫉妬もヤラシイ行為も全部。
漸く認めた恋人は、遠回しながらもそう応えるのだった。
「もう修ちゃーんってば、だぁい好き~!」
「わッ…バカ、あんまひっつくなさ…」
「あっれ~修ちゃんまた勃っとったいねぇ?」
一度知ってしまうと、身体は嘘吐けないみたいだ。
「なんならもっかい舐めたげようか?俺としては~こんまま最後までシても、構わんっちゃけど…」
「なっ、最後て…」
「んも~わかっとうクセに、修ちゃんのエッチ!」
やっとこさキス以上から進展した二人だけども…
この調子なら…身体ごと全部結ばれるのも、
時間の問題かもしれない。
「大丈夫!こげんこともあろうかと、俺のお尻ば日頃から慣らしとったけんが。少し濡らせば今すぐにでも…」
「さ、さすがにソレは…だ、ダメやっけんな!」
とりあえず、初エッチは家までお預けにして…
「なら…早よう帰って続きばしよ~。修治もこんままじゃ、キツかっちゃろ?」
「ッ…別に、俺は……」
「ハイハイ強がりは良かけんが、早よ帰ろ~。」
いざとなったら押しの一手、奥手な恋人なんてヤラシく誘惑しちゃえばいいんじゃない?
…ねぇ?
おしまい♥️
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