概要
寂しさは、私にまた嘘をつかせる。
社内恋愛なんてのはやるものじゃないと思っている。もう一生懸命相手を探さないといけない年齢でもない。でも、探している誰かに似ている横顔をふと見つけてしまった時、懐かしい香りが鼻腔をくすぐった時、ふと惹かれてしまうことは避けられない。どうせ誰の恋も実らないなら平等なのにと思っている。
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!こたえはいつもカタチを持たない。
大人の色香漂うヒューマンドラマです。登場人物は会社の同僚で複数名おりますが、冒頭のわずかな会話に社内での彼等の様子が表れています。さりげない事ですが、こういう風に作中における人物同士の空気が分かると(解釈の正誤は問わず)彼等に親近感がわき、その後の成り行きも気になります。
文字数は少なめなうえ、彼等にはすでに背景があり、関係は出来上がりつつあります。しかし、しっかりと流れる文章のため、読者は置いていかれずに一つずつ拾いながら読むことができます。それだけ無駄を省き丁寧に書き込まれています。また、この後踏み込む本筋によりレビュータイトルを付けました。
本作の主は恋愛です。見所はいくつかあり…続きを読む