十一月の夢結び

　生まれ持った力がある照井柊介（てるいしゅうすけ）は、かつて、幼なじみの久永千景（ひさながちかげ）を救えなかったことに絶望し、心を閉ざしていた。
　
　こんな人を壊す力は二度と使わない。
　
　そう決めていた柊介だったが、彼の一番の理解者である常盤理歩（ときわりほ）に頼まれてしまう。
「私に夢を見させてほしい」と。
　
　千景の想いと理歩の願い。 柊介は八年の年月を経て、再び自分の力と向き合っていく。
　
　人は夢を見る。生きる未来へと結ぶために。