令和の歩き方 〜至近未来の日本ガイド〜

　二〇六五年からのメッセージ、それは令和という時代に何が起こったのかを過去へ伝えるものだった？
　様々な社会的要素が変貌した未来からのメッセージは、特に危機感を煽るわけでもなく、ただのぼやきのように未来の有り様を伝えてくる。
　警告でもなく、指示でもなく、嘆きでも絶望でもない、その言葉の示すところは、ただの日常、平成から次の時代でも続く、人間、社会、国家、地球、の一つの可能性なんだろう。
　堅苦しいことは抜きで、未来人は、ただメッセージを送りつけてくる。
　それで私たちに何をしろと？
　どうやら何かをして欲しいわけではないらしい。
　これは、文通？　一方通行の？
　わけがわからない。
　しかし、メッセージは届くのだった。
　面倒な未来人め！
　それで私たちにどうしろと？
　やれやれ……。