神父のところに告解にやってきた男。 人生にくたびれ果てた彼は、イタリア移民の息子だった。 壊れた家族。生きるために必死だった自分。 そんな彼は裏の世界で生きるようになり、魂の安息を求めるようになる。 禁酒法時代に生まれ貧困に喘いでいた青年は、とある老人に出会ったことで人生をやり直すことになるのだが―― 二人の話はやがて結びつき、一つの物語へと結実する。 読んでいて構成に唸らされた作品でした。 一件なんの脈絡のない二人の男の人生が、物語の最後で一つになる。 善行とは他者ではなく、自分自身を救う行いなのかもしれません。
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