第18話

 床が砕けて瓦礫となり大量の埃が舞う中で、カク◯ムちゃんは咄嗟に閉じた瞼を開きます。


 彼女の目の前に人の形をした瓦礫が立っていました。

 瓦礫は振り向いて、にこっと笑います。


「カク◯ムちゃん……無事で……良かった……」


 な◯うちゃんの身体中に、いくつもの五百円玉が刺さっていました。

 彼女は振り向いたままの姿勢でカク◯ムちゃんの方へと倒れます。


「な◯うちゃん!!」


 カク◯ムちゃんは叫びました。

 彼女の耳にマグ◯ット!ちゃんの呟きが聞こえてきます。


「ふん、一番殺したい奴を殺す前に全弾を撃ち尽くしてしまったみたいね……」


 マグ◯ット!ちゃんは、ゆっくりと両手を下ろします。

 カク◯ムちゃんが周囲を見回すと、エブ◯スタちゃんやアル◯ァポリスちゃんも倒れているのが分かりました。


「マグ◯ネット!ちゃん……」


 カク◯ムちゃんはマグ◯ット!ちゃんを睨みました。

 カク◯ムちゃんの射殺すような視線にもマグ◯ット!ちゃんは動じません。

 カク◯ムちゃんは銃口をマグ◯ット!ちゃんに向けます。

 しかし、拳銃は五百円玉が刺さっていた為に使えなくなっていました。


「くっ!?」


 カク◯ムちゃんは拳銃を背後へと投げ捨てました。

 彼女は再びマグ◯ット!ちゃんを見据えながら叫びます。


「マグ◯ネット!ちゃん! あなたは許さない!」

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