第3話

「ほいっ!」


 パキッ!


「あうっ!?」


 カク◯ムちゃんは、な◯うちゃんの刃を両手で軽々とへし折って質問をします。


「いったい、な◯うちゃんは何をそんなに私に対して怒っているのよ?」

(心当たりは一杯あるけれど……)


 な◯うちゃんは、どこからともなくタブレットPCを取り出すと、カク◯ムちゃんに向けて画面を突き付けました。


「これよ! これ!」

「んんー?」


 カク◯ムちゃんは画面に顔を寄せて目を細めながら良く確認します。

 画面にはカク◯ムちゃんの公式サイトが映っていました。


 な◯うちゃんは、そのサイトのとある場所を指差しているようです。

 カク◯ムちゃんは、その部分に書かれたタイトルを声に出して読みあげます。


「なになに? 『異世界あら◯ると』4選? これが、どうかしたの?」

「『どうかしたの?』……じゃないわよっ!」


 カク◯ムちゃんの薄い反応に、な◯うちゃんは涙目です。


「さりげなく伏せ字で、わたしの事をディスらないでよっ!」

「やだなあ、な◯うちゃん。それは被害妄想だよ?」

「これじゃ、わたしがジャンルの幅が狭くて、異世界転生しか能が無くて、想定内のシチュエーションが多くて、ユニークな作品が少ないみたいじゃない!」


(作者注:この物語はフィクションです。面白おかしくする為に話を盛っています。予め御了承ください)


「……違うの?」

「ムキーッ!」


 な◯うちゃんは両肘を直角に曲げて、両手を開きながら天井へと向けると、わなわなニギニギと震わせました。

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