第12話
ダンジョンの奥深くへ進むとカク◯ムちゃんたち四人は、とても広い空洞に辿り着きます。
「カク◯ムちゃん、あそこ!」
な◯うちゃんが、いち早く何かの存在に気が付いて指を差しました。
その存在はカク◯ムちゃん達の反対側にある幅の広い階段の天辺に立っていました。
灰色の髪をした、おかっぱの可愛い女の子です。
厨二病のせいか片側の前髪を長く伸ばして、左目を隠しています。
首には赤と青の長方形の宝石を交互に繋げたネックレスを着けていました。
カク◯ムちゃんは彼女を見て叫びます。
「凄いぞ! 魔王は本当にあったんだ!」
「お約束過ぎる相手に、お約束過ぎる反応をするのね……」
エブ◯スタちゃんはカク◯ムちゃんの台詞を聞いてゲンナリしました。
魔王と呼ばれた少女は四人に気がつくと、ゆっくりと顔を向けて笑います。
「フォッ、フォッ、フォッ、フォッ、フォッ……」
カク◯ムちゃんは魔王に向かって指を差します。
「あの娘、バ◯タン星人みたいな笑い方をする!」
「ふっる〜……」
な◯うちゃんも魔王を見つつの呆れ顔です。
「……」
おかっぱの少女は困った顔になりました。
そして改めて笑い直します。
「ファ……ファッファッファッ……」
エブ◯スタちゃんがイヤそうな顔をしました。
「今度はエク◯デスかよ……」
「主体性とオリジナリティが無い娘ね……」
アル◯ァポリスちゃんも眉根を寄せ片手を頬に当てて、考え込むような表情になりました。
おかっぱの魔王は、さらに困った表情になります。
「ごめんなさい。こんな時に、どう笑えばいいのか、分からないの……」
「「「「普通に笑えよ!」」」」
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