第17話

「ふ、ふん! デス兆星の示す未来を待つまでもないわ。貴女達は今、我が殺してあげる」


 マグ◯ット!ちゃんは、そう言うと不敵に微笑みました。


「本性を現したわね!? みんな! 戦うわよ!」


 カク◯ムちゃんが銃を抜いて戦闘態勢に入ります。


「し、仕方がないよね?」


 わずかに哀しみの表情を見せつつも、な◯うちゃんは両方の前腕に刃を立てて、肌の硬化を始めました。


「う〜ん……降りかかる火の粉は……」

「払わないと、いけませんね?」


 エブ◯スタちゃんとアル◯ァポリスちゃんも顔を見合わせて頷きます。


 マグ◯ット!ちゃんは少し離れた階段の天辺に立ったままの高い位置から、カク◯ムちゃんたち四人を正面から見下ろします。

 そして、ゆっくりと両手を挙げてカク◯ムちゃん達に向けました。

 マグ◯ット!ちゃんの髪が揺れて持ち上がり、左目が露わになります。

 その瞳は青白い輝きを放っていました。


 バチッ、バチッバチッ、バチバチバチッ……!


 マグ◯ット!ちゃんの周囲の空間で何かが爆ぜる音が聞こえ始めました。

 異常に気が付いたエブ◯スタちゃんが叫びます。


「みんな! 避けろ!」


 マグ◯ット!ちゃんは薄気味悪く微笑んで唱えます。


「私の両腕はレールガン」


 彼女の着ている服の袖口から五百円玉が、次々に高速で射出されていきます。


「危ない!? カク◯ムちゃん!」


 な◯うちゃんの叫び声の後で、五百円玉が何かに衝突し続ける轟音が、洞窟の中を反響しながら満たしていきました。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る